茶屋のだんぢり漫遊録

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8月31日(日) 岸和田市旧市地区北町 新調地車入魂式

新学期を明日に控え、子供の夏休みの宿題に悪戦苦闘していた地車ファンの御父兄達もお待ちかね、8月31日の日曜日、「夏休みの最後を飾る一大イベント」と言っても過言ではない、岸和田市旧市地区北町の新調地車入魂式がおこなわれました。

早朝4時、この地車を製作した《植山工務店》は、色鮮やかな火消法被を身にまとった老若男女で埋め尽くされていた。いつものことながら「誰よりも早く新調地車を見てやろう症候群」とも言える、地車ファンも大挙押し寄せている。

4時15分頃、作業場のシャッターが開けられるとともに、怒濤のような歓声が沸き上がる。北町新調地車誕生の瞬間だ・・・・。

4時30分頃、植山工務店から北町に引き渡された地車は、一路自町を目指し出発。岸和田駅前から商店街を浜向きに逆行。多くの町民・地車ファンが待ちかまえる中、自町へ到着。またまた歓声が沸き上がる。

そしてカンカン場を通り、次なるは、岸城神社への宮入りである。五色の吹き流しの纏を先頭に、一気に「こなから坂」を駆け上がる。歓声と万雷の拍手。坂上で豪快な「やりまわし」を決め、岸和田城天守閣をバックに岸城神社へ・・・・。厳かに入魂式がおこなわれました。

入魂式も無事終わり、さぁ~いよいよこれからが御披露目曳行。地車ファンで埋め尽くされた旧市域を縦横無尽に駆け抜ける。カンカン場、駅前、小門、貝源などの角でやりまわしを披露。8時すぎには岸和田市立浪切ホール前に留め置かれ、御披露目曳行も終了。

080831 北町新調入魂式

「名地車」と称された、大正6年製作の先代地車を基に新調されたこの地車。腰回りも上から、縁葛、小連子、大連子、そして土呂幕へと続く並び方も先代地車と同様。北町在住のほとんどが、先代「名地車」とともに育ち、先代への思いもひとしおと聞いたことがあります。先代への思い、真新しい地車への思い、次世代への継承。この地車もまた、北町の人たちに愛され続けていくことでしょう・・・・。

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信濃屋お半だんじり通信
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