茶屋のだんぢり漫遊録

目次

GWは、地車三昧な日々がお待ちかね・・・・

どもぉー、だん馬鹿ですパー

いよいよこの週末からは、待望のGW。
この春、社会人になられた方は、のんべんだらりな生活から一変してから初めての長期休暇。
このGWこそが、曲者!
自由奔放な学生時代と、何かと慌ただしい生活とのギャップ。
その環境変化に適応できないでいる人によっては、うつ病に似た症状が出始めるのがこの季節。
そう、ピンポォーン!五月病
長い休みの影響で、学校や職場へ行く気を削ぐなどの要因から、GW明け頃から理由不明確な体や心の不調に陥る人も数知れず・・・・。
まぁー、GWはあちらこちらの地車を見て、身も心もリフレッシュ!
五月病の方が逃げて行くくらいの気持ちで、地車三昧してもらいたいものです・・・・。

さて、GWと言えば、神戸の春まつり。
今年の注目は、なんといっても東灘区住吉地区 呉田の新調地車。
本住吉神社境内の一角にある作業場で、兵庫県神崎郡在住の宮大工 青木親子の手により製作されています。
しかし、呉田の新調地車、どんな案配なのかは秘密のベールに包まれたまま。
なかなか、情報すら漏れて来ず・・・・。
あちらこちらの掲示板などでは、完成も危ぶまれているなどの書き込みがあったほど・・・・(そんなわけないやろけど)。
先日発行された祭礼パンフレット『兎原だんじりかわら版』には上棟式の様子、彫物、飾り幕の写真が掲載され、着々と完成に近づいているよう。
そして、来る4月29日(日・祝)には、清祓い式、お披露目を兼ねた試験曳きがおこなわれるとのこと。
ようやく目の当たりにできる呉田の地車。
晴れの日が待ち遠しい限りです。

さてさて、呉田のほかにもGW中に地車の新調や買い替え・修理などにともなう入魂式があちらこちらでおこなわれます。
入魂式などの予定は、当サイト『行事カレンダー』をご覧いただくとして、晴れの日を前に町内へ搬入され、中には試験曳きをおこなったところも。

今日の『だん通』はそんな中から、堺市美福連合 大庭寺と、尼崎市貴布禰地区 新三和を御紹介しませう。 

堺市大庭寺は、岸和田市旧市地区 大工町から地車を譲り受け、本年10月の祭礼では、『岸和田型』地車で新たなスタート。
次の日曜日、4月29日の早朝から入魂式・お披露目曳行がおこなわれます。
それに先立ち、4月1日(日)に、地車の修理が完了し町内へ搬入されました。

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本体の洗い・締め直しなどが同市草部の《小松工務店》小松宏行 匠の手でおこなわれました。

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また、鬼板をはじめ、一部の彫物も新調され、こちらは《松本彫刻》松本幸規 師の手によるものと思われます。

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搬入当日には、これまでの『折衷型』上地車(藤井寺市大井へ売却)よりも大型化していることもあり、町内の道路を通行可能かどうかの実地テスト、試験曳きがおこなわれました。

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地車の新調・買い替えなどには、町内の細い道を通れるかどうかも、重要なポイント。
曳行コースの変更なども視野に入れておかねばならず、町内の役員さんも頭の痛いところ・・・・。

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青年団をはじめ、後テコ・若頭諸氏も祭りさながらのハッピに身を包み、試験曳き。
どうやら無事通れたようで、関係者もホッと胸を撫で下ろしたことでしょう・・・・。

来る4月29日は、6時に大庭寺自治会館をスタートし、多治速比売神社へ宮入りしての入魂式。
その後、豊田経由で美福連合「北周回コース」を曳行。12時には自治会館へ到着予定。
初めての『岸和田型』地車の曳行に、どのような曳行・「やりまわし」を披露してくれるのか、地車ファンの誰もが気になるところ。

大庭寺と日を同じくして町内に搬入されたのが、尼崎市貴布禰地区 新三和の地車。
堺市鳳地区 石橋より、明治23年に《住吉大佐》にて製作された『住吉型』地車を譲り受けました。
先代地車が個人所有のものであったため、一昨年に個人の元に返却・・・(兵庫県下にあると聞くが?)。

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一昨年・去年と8月の貴布禰神社の夏祭りには、同市築地地区 本町三丁目の地車を借りての曳行。
そのためか、尼崎名物の『山合わせ』も遠慮しがちで、少々精彩を欠くように見えた方もおられるのでは・・・・?

一昨年から代わりの地車を探しておられましたが、ようやく念願がかない石橋の地車を譲り受けることが昨秋に決定。
昨年10月23日に石橋で昇魂式がおこなわれた翌週に《大下工務店》に搬入され、担い棒(肩背棒)の交換、ホイールベースの変更、コマの大型化、本体の補強など、尼崎ならではの『山合わせ』に対応した改修がおこなわれていました。

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改修も終わり4月1日(日)のお昼前に、貴布禰の南、国道43号線の南側で新三和の諸氏が出迎える中、搬送車から下ろされました。

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その後、神社境内にある地車小屋まで曳行し、無事納められました。

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来る4月29日(日)には入魂式・お披露目曳行がおこなわれ、午前8時半からの神事には貴布禰神社氏地全町の地車が境内に勢ぞろいするのだとか。

また、10時頃からのお披露目曳行では、お隣の築地地区へも曳行の予定。
築地各町も地車小屋を開けて出迎えるそうで、貴布禰・築地両地区の地車を一日で見られる上地車ファンには又とない絶好のチャンス!
尼崎両地区には、泉州地域をあとにした地車が多数存在。
想い出にしたりながら、眺めて見るのも・・・・。

GW期間中は、入魂式・お披露目曳行のほかにも、地車を小屋から出して町内の『子供の日のイベント』をおこなうところもチラホラ・・・・。
奥さんや子供らの冷たい視線にめげず、あなたも地車三昧してみませんか。

ほな今日は、このへんで・・・・。



信濃屋お半だんじり通信
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