茶屋のだんぢり漫遊録

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和泉市を後に、和歌山県橋本市にまた一台・・・・

毎度、だん馬鹿ッす!

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さて、泉州各地で繰り広げられた「だんじり祭」も終わった、去る10月18日(日)、和泉市郷荘地区 寺門町では、来春の地車新調を前に、地車の昇魂式・曳き納めがおこなわれました。

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当日は晴天に恵まれ、多数の町内老若男女・地車愛好者らが見守る中、青年団・子供会などが曳き綱を手に、思い出のたくさん詰まった地車に名残を惜しむかのように町内を曳行されました。

さて、地車の新調が決定されて以降、この地車の売却先を探しておられましたが、この度縁あって和歌山県橋本市 北馬場区へ嫁ぐことが決定。
寺門町の新調地車を製作する《泉谷工務店》泉谷浩文 棟梁の手により簡単な修理がおこなわれ、12月6日の日曜日に寺門の地を離れ、北馬場区へ嫁いで行ったのであります。

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午前8時30分。私が寺門町に着いた頃には、太鼓・鉦・備品などをトラックに積み込み、地車が小屋から出され、嫁入り支度も済んでいました。
多くの町民が見守る中、青年団らの手により、回送車の待つ郷荘中学校の所まで曳いて行き、両町会長(北馬場は区長)により地車の引き渡しがおこなわれました。これで晴れて、この地車も北馬場の地車となったのです。

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9時すぎには回送車に積み込まれ、寺門町民の見送りを受け、国道170号線から371号線で紀見トンネルを抜け、一路和歌山県橋本市へ・・・・。

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11時前には、北馬場区民が出迎える中、寺門町からも大勢の青年団員や町会役員も随行し無事到着。
早々に回送車から降ろされ、鳴り物が取り付けられた後、地車小屋を目ざし出発。

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「山合の坂道の多い村落である」と北馬場区のA君からも聞いていたのだが、いきなりの急な坂に、私もビックリ!

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なんとか、坂を上りきったと思ったら、柿畑の横は細い道。林を抜けると会館と小さな社。その奥が地車小屋。寺門、北馬場の人々の手で地車の向きを変え、無事地車小屋に納められました。

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この地車は、昭和9年に寺門町で新調されたもので、製作大工は《大宗》植山宗一郎。彫物は、木下舜次郎・石田利郎・石田範治らの作。

しかし、諸事情により昭和32年に岸和田市大町へ売却され、その後、昭和47年から平成元年まで岸和田市摩湯町で曳行。摩湯町の現地車の新調を機に、再び寺門町が購入することを決定。平成2年5月5日には昇魂式・曳き納めがおこなわれ、同日、岸和田市と和泉市の境界、松尾川の橋上で摩湯町との地車の引渡し式がおこなわれ、33年振りに寺門町へ里帰り・・・・。そんな数奇な運命をたどった寺門町の地車も、老朽化と地車の大型化にともない、買い替えられることが決定。
そして、来年からは和歌山の地で曳行されることになったのです。

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北馬場区ではこれまで、子供地車が曳行されていましたが、本格的な地車の曳行はこの地車が初めて。
来春には、入魂式・お披露目曳行をおこない、10月の本祭りに向けこれからが本格的な始動。準備も大変でしょうが、くれぐれも事故のない曳行をと願いながら、北馬場を後にしました。
信濃屋お半だんじり通信
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