だん馬鹿の元日、桑津のだんじり・・・・
毎度、だん馬鹿っす

新春正月二日、今日は寒々とした風も止み、穏やかな日和。
大晦日から元旦にかけての強風も嘘のよう・・・・。
ユーザーの皆さんは、もう初詣には出かけられましたか?
私の初詣は、大晦日の夜から富田林市の滝谷不動へ行き、その帰りに自町の八幡さんに詣で帰宅するのがここ10年来の慣わしとなっていました。
しかし、昨日の「だん通」にも書いた通り、今年は10年ぶりに堺市鳳へ『年越しカウントダウン』を見に行ったことで、いつもとはパターン変更。
カウントダウンの後は和泉の一ノ宮 大鳥大社へ詣で、もちろん帰りには氏神様の八幡さんへ・・・・。
まぁ~、子供の頃からお正月に限らずお参りしている滝谷不動へは後日参詣するとして、ひとまずは初詣終了。
お雑煮におせち、おちゃけ(お酒)浸りの元旦に突入となる予定だったのですが・・・・。
しかし、どこでどう狂ったのか、やはり「カウントダウン」で年明け早々にだんじりを見てしまったのが原因か、「だんじり見に行かなぁ~」と悪魔の囁きが頭の中をよぎり、睡眠もそこそこに、お雑煮もおせち料理も食べず、普段通りコーヒーとトーストで朝食を済ませ、元旦の街へといざスタート。
初詣を兼ねて、だんじり見物に出発と相成ったのです・・・・。
目指すは、大阪市東住吉区 桑津天神社。
例年、元日には桑津の地車が小屋から出され、「だんじり囃子」や「龍おどり」が初詣客に披露されているはず・・・・。
普段は車がいっぱいのあびこ筋も元日とあって、スーイスイ。午前10時30分、桑津天神社に無事到着。神社前の公園の一角、地車小屋の前には桑津の地車が留め置きされていましたが、まずは神社に参拝。今年一年の無事を願い、参拝終了。
一目散に、お目当ての地車のところへ・・・・。

久しぶりに見る桑津の地車。
飾り付けられた提灯には、謹賀新年の文字も・・・・。
ちょうど、だんじり囃子に合わせて龍踊りが披露されているところでした。
会館の前では桑津天神社地車保存会の皆さんにより、御神酒・お雑煮・ぜんざいの接待もおこなわれていました。

桑津の地車は、明治13年3月に、泉大津市下之町が新調した『堺型』の地車。
昭和8年7月に下之町より購入したものと云われています。
製作大工は、堺の地車大工《萬源》木村孫兵衛・木村源平。
彫物は、《彫又》二代目 西岡又兵衛をはじめ、《彫又》一門の彫師の手によるもの。
大工仕事も彫物細工も堺の職人。これぞ『Made in Sakai』と言うにふさわしい一台なのです。
下之町時代の大正9年には《住吉大佐》にて修理。
桑津では、平成6年に平野区喜連の《河合工務店》にて大修理がおこなわれています。
その後も、平成11年に柱巻の彫物一対、平成14年には脇障子と勾欄の彫刻を新調するなど、保存会の皆さんにより大切に管理されているようです。
製作から、今年でちょうど130年。今年も7月の夏祭りで、その勇姿を見せてくれることでしょう。
幾久しく、曳き続けられることを願いながら、堺の自宅へと桑津の地を後にした、元日のだん馬鹿さんでした・・・・。
=桑津地車 主な彫図柄物=
【大屋根鬼板(前後とも)】
獅噛み
【大屋根懸魚(正面)】
鳳凰
【大屋根隣懸魚(左右とも)】
龍
【大屋根車板(正面)】
唐獅子
【小屋根鬼板】
獅噛み
【小屋根懸魚】
梅福仙人

【小屋根隣懸魚(左右とも)】
龍
【小屋根車板】
龍 (枡合と一対)
【小屋根枡合(左右)】
唐獅子
【柱巻き(左右とも)】
登り龍
【見送り(正面)】
加藤清正の勇姿
【見送り(右)】
後藤又兵衛、虎退治
【見送り(左)】
薄田隼人、馬上の勇姿

【土呂幕(正面)】
松
【土呂幕(後正面・左右)】
武者もの (図柄人物など特定できず)
【幟台】
力士

【幟差し】
松に猿
※なお、大屋根の組み物は修理時に取り外され、大屋根下の左右は三段の虹梁に改修されているようである。
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