茶屋のだんぢり漫遊録

目次

花博20周年記念催事と日々是勉強の彫物師・・・・

毎度、だん馬鹿ですチョキ

絶好の行楽日和、好天に恵まれた今年のゴールデンウィークは、いかがお過ごしでしたでしょうか?
神戸の祭礼にドップリ浸かった地車ファンの方もおられるのでは・・・・?
我らが『だんじり』撮影隊は休日返上で、神戸はもちろんのこと、彼方此方へ撮影三昧。

今年は5月4日に入魂式が集中したため撮影隊の編成に四苦八苦。
限られた隊員で少しでも多くの映像をと、考えに考えたあげく何とか格好がつきました。

私 だん馬鹿さんも、4日の和歌山県橋本市北馬場、5日の花博の撮影も含め、連日の神戸祭礼行脚でヘロヘロの毎日。

神戸の祭礼、入魂式・イベントの模様は、ムービーや写真・「だん通」などでどんどんアップしていきますので、乞うご期待!!

さて今日の「だん通」は、一昨日の5月5日子供の日に地車15台が大阪市鶴見区の花博記念公園に会しておこなわれた、「花の万博20周年記念催事」の模様をお伝えします。

事前情報では、9時頃に各地車が会場入りと聞いていたのですが、私が近畿道の大東・鶴見出口を下りた8時30分には、もはや鶴見区9台の地車は会場へ入場を終え、私の車の前方には回送車に積まれた平野区野堂北組の地車の姿が・・・・。
それならば、花博記念公園北ゲートから入場する守口グループはいかがなものかと車を走らせれば、予定通り国道163号線のGS横で待機中。

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この時点で、中央・北の両ゲートより入場する地車を二班に分かれて撮影するもくろみは、水の泡と消え、本日の撮影計画は変更を余儀なくされることに・・・・。

数時間後、地車サイト『だんじりの部屋』の管理人で友人でもある鶴見区諸口のM野くんに会い、話を聞けば7時40分ごろに出発。
「御花寄せせんと曳いて来たら、意外と早く着いた」とのこと。
おかげで、鶴見と生野の地車映像は退場時に撮影しなくてはならなくなってしまいました。
「晩飯はお前の所で食ってから、神戸に行く」と談笑。催事の終わる16時まで花博記念公園で待機せざるを得なくなったのです。

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会場には、鶴見区から安田・茨田大宮・浜・中茶屋・横堤・今津・鶴見東・鶴見西・諸口の9台、生野区から西足代、平野区からは野堂北組、そして守口市からは南寺方・北寺方・大枝・高瀬(世木)の4台、合計15台の地車が勢揃い。
あっ、忘れちゃいけない平野区野堂東組の面々も「だんじり囃子」を披露するために参加。地車までとはいかなかったようですが、オリンピックじゃないけれど参加することに意議がある・・・・!!

オープニングセレモニーが始まる10時には、会場となった花博記念公園「咲くやこのはな館」北側には、よくぞここまで人が集まったものだと感心するぐらいの賑わい。

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もちろん地車ファンも多く詰めかけていたようですが、たまたま公園内の散策に訪れた家族連れも一目見ておこうと相重なった模様。
偶然訪れた人たちは「超ラッキー!」、滅多にないことですから・・・・。

10時から16時までの開催時間中も、観衆は減ることもなく大盛況!
交代でおこなわれていた「地車囃子」・「龍おどり」を食い入るように眺めている人の多かったこと、多かったこと。

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私のめを釘付けにしてくれたのが、守口市大枝の「龍おどり」ならぬ「獅子おどり」、いや「獅子舞」・・・・。
大枝では、平成19年の地車購入までは、祭礼と言えば「獅子舞」。
平成20年から地車の曳行がおこなわれているものの、主体となるのは「大枝獅子講」。地車は、その「地車部」なのです。

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屋根の上で披露された、その「獅子舞」は感動もの・・・・。
見慣れた「龍おどり」とは違い、一種独特の雰囲気。
これも、絵になる・・・・。

さて、留め置かれた時間が長かったため、各地車の彫刻をじっくり見ることができ、私にとっては至福の一時・・・・(暑さには参りましたが)。

ふと、鶴見東之町の住吉大佐の手になる地車の方に目をやると、どこかで見たような人物が一人、眼光鋭く、食い入るように彫刻をみているではないか・・・・。

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恐る恐る近づけば、この「だんじり通信」にも登場していただいている、今や売れっ子中の売れっ子彫物師《木彫山本》山本仲伸 師ではあるまいか。

向こうも私に気が付いたらしく、「またブログに載せるんちゃうん?」。
「いや、載せて欲しいんとちゃうん?」と談笑・・・・(笑)。

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3人のお弟子さんを従えての、地車彫刻見物、いや勉強会なのである。

泉州地域では、まだまだ岸和田型地車の新調や改修がブームのように続いているのだが、近畿一円には900台以上の地車が存在。岸和田型地車はその内の三分の一、およそ300台。
繊細で緻密な岸和田型地車の彫刻とは異なり、上地車の彫刻は大振りで豪快。
山本 師は、今後の仕事の為にも、また新たな試みのためにも、日頃から機会があれば彼方此方へ足を運び、良いも悪いも、先人彫物師らの作品を見て回っているのだとか・・・・。
今や飛ぶ鳥を落とす勢いの師とて、「日々是勉強」なのである。

ちなみに、当日参加していた守口市南寺方の大屋根正面の「獅噛み」は、師が数年前に彫り替えたもの。なかなかの出来映え。

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「一度、総請けで、上地車の新調の仕事をしたいんです」と以前私に語ってくれたのを思い出しました。

師と共に地車を見て廻っている間に、解散時間。

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会場滞在時間、約7時間。ビデオ撮影、1時間足らず・・・・。

その後、私 だん馬鹿さんは、神戸市東灘区住吉へと車を走らせ、本住吉神社宮入り撮影班に合流。
帰宅したのは、午前0時をまわろうかとしていた頃でした・・・・。


信濃屋お半だんじり通信
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