茶屋のだんぢり漫遊録

目次

泉谷浩文 棟梁の出世だんじり、寺門町新調地車・・・・その壱

いかがおすごしですか?
わてが、だん馬鹿ですチョキ

明日はいよいよ、「FIFA ワールドカップ 南アフリカ大会」、日本対オランダ戦。
先日のカメルーン戦のような善戦勝利ってな案配になるか・・・・?
最悪、引き分けでもいいとは思いますが、最初から引き分け狙いのスカみたいな試合展開だけは見たくないと思うのは私だけなのでしょうか・・・・?
勝ちを狙った、大胆な試合展開を期待したいものです。
ガンバレニッポン!
頑張れ、岡田ジャパン!!

ワールドカップはさておき、今日の「だん通」は、5月4日に入魂式がおこなわれた和泉市郷荘地区 寺門町の新調地車の紹介です。

入魂式の模様は、当サイト「入魂式・イベント特集」フォトギャラリーで配信中!

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ムービーも近日配信の予定!もう暫くお待ち下さいネ!

さて先日、たまたま寺門町の方から、新調記念誌の写真撮影のことを教えていただき、取材を兼ねて写真の撮影をさせていただくべく、同町を訪問。
真新しい地車を、じぃ~くりと拝見させていただきました。

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寺門町の新調地車の製作にあたったのは、泉大津市板原町に《泉谷工務店》の看板を掲げる若き大工棟梁 泉谷浩文 匠。
これまで、若野啓造 棟梁や同門の《北本工務店》北本信広 棟梁の脇棟梁として、和泉市箕形町・黒鳥上泉の地車新調に参加。
自ら請け負った修理・改修のほか、若野・北本両棟梁の助っ人として、数々の地車を手掛けてきました。
平成14年11月の《泉谷工務店》設立から7年と6ヶ月、自らが初めて地車の新調を請け負い、製作にあたった、匠の『出世だんじり』の誕生。

今回の新調には《木彫筒井工房》筒井 伸・《木彫山本》山本仲伸・《木彫岸田》岸田恭司・《木彫近藤》近藤 晃・《木彫片山》片山 晃・《木彫高濱》高濱輝夫・《木彫前田工房》前田暁彦らの彫物師が名を連ね、泉谷棟梁の『出世だんじり』に華を添えました。

同町の地車は、大屋根軒唐破風入母屋造りの「岸和田型」地車。

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通称「二重破風」は、和歌山県橋本市北馬場へ譲渡された先代地車の破風型を継承したもの。
近年新調された「二重破風」といえば、昨年の堺市八田南之町と寺門町の2台のみ。
小屋根の「二重破風」は今日定番ではあるが、大屋根ともなると泉谷棟梁とて相当のプレッシャーがあったのかも・・・・(なかったらゴメン)。

また、腰回り正面を縁葛・連子・土呂幕の三段で細工。
そのため、縁葛はこれまでの大連子よりもはるかに大きく、見ごたえもたっぷり。

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正面には上下に、大小ふたつの土呂幕が存在すると言っても過言ではあるまい(少々オーバーかな)。
腰廻りを三段で細工した地車は、江戸末期に製作された小型の「岸和田型」地車にも見られましたが、それは今日の同型の地車から大連子を抜いたようなもので、寺門のものとは完全に異なります。
この思いきった細工は、当サイトでもおなじみ、泉谷棟梁とは明友の《木彫山本》山本仲伸 師のたっての希望であったとか。
それもあり、正面縁葛・連子・土呂幕と松良は、山本仲伸 師の手によるもの。

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題材は、縁葛に「平将門の乱」。

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連子に「鶴ヶ岡八幡宮、静御前の舞」。

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そして土呂幕は「朝比奈三郎、錣引き」。
左右一対の松良は「一の谷合戦」。

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「鵯越え」・「敦盛」・「箙の梅」などの名場面が、左右の松良に散りばめられています。

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そして話しは、左右の腰廻りなどへと続いていくのですが、それは次回のお楽しみ・・・・。
驚くべき枡合の秘密など、今後数回にわたって紹介する予定。

まぁ~、今日のところはこのへんで。
さいなら・・・・

信濃屋お半だんじり通信
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