茶屋のだんぢり漫遊録

目次

アクシデントもありましたが、岸和田市 内畑町下出 購入地車入魂式・・・・

どもぉー、だん馬鹿ですパー

ここしばらく、公私ともにバタバタした日が続いている私 だん馬鹿さん。
今月下旬にサービス開始を予定しているスマホ版『だんじり』の制作作業も大詰め・・・。
今日は、大阪市内某所で実機テスト。
当社社長をはじめスタッフが、実際にスマホの端末を使い、ちゃんと表示されているかなど細々とチェック。
ちなみに私は、泉大津の仕事場で、山積みとなっている作業を一人黙々とこなしているところ・・・・(辛)。
少々更新期間が開いてしまった、この『だん通』の執筆・更新も、私の課題のひとつ。

そんなこんなで、10日ぶりの本家『だんじり通信』の始まりでおます・・・・。

今日の『だん通』は去る5月20日(日)におこなわれた、岸和田市山滝地区 内畑町下出の購入地車の入魂式・御披露目曳行のレポートをお届けしましょう。

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新たに購入された内畑町下出の地車は、昭和28年に岸和田市上松町にて新調された『岸和田型』地車で、製作は天野藤一、彫物は木下舜次郎・金光南陽・松田正幸・前田正三らのそうそうたる顔ぶれの手によるもの。

上松町の現地車新調に先立ち、昨年10月23日の同町昇魂式の後、引き渡しを受け、岸和田市畑町の《井上工務店》井上英明 匠の元で、本体の洗い・締め直し、屋根の修理などがおこなわれていました。

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新調当時、大屋根は「入母屋造り」でしたが、上松町曳行時の昭和50年代前半に《池内工務店》にておこなわれた大修理の際に「切り妻造り」に変更されています。

また、木下舜次郎が刻んだ土呂幕左面の「岩見重太郎、狒々退治」は、この地車の目玉とも言われるほどの力作で、数ある地車の中でも余り御目にかかれない題材。

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去る5月5日に新調完成した現上松町の地車にも、この題材が踏襲されています。

当日は、午前4時半頃に工務店から町内に搬入されると聞いていましたが、寄る年波には勝てず、私が内畑町に着いたのが午前6時過ぎ。
町内の山直(やまだい)神社に宮入りし、ちょうど神事が終わった頃。

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山懐の風光明媚なこの神社を訪れるのも十数年ぶり。
拝殿の前には、装いも新たになった、地車が止め置かれ、多くの見物人で溢れかえらんばかり。

6時30分を過ぎ、いよいよ御披露目曳行がスタート。

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神社横の坂道を多くの若者たちに曳かれた地車は、町内へ。
町内の交差点で、流しで方向転換。

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少々内側に取り過ぎた感じだが、無事通過。

途中、内畑町の沢峰・西堂・辻堂・山口の四町会にて運営・曳行されている内畑町の地車がお出迎え。

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内畑町内を曳行し、旧国道170号線内畑町交差点で、多くの見物人が見守る中、この地車での初めての「やりまわし」。

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なかなかのスピードで曲がり切ったと思いきや、十数メートル行ったところで、不幸にも電柱に激突・・・・。

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新調・買い替え・修理にともなう御披露目曳行も、実際には試験曳きを兼ねたところがあり、修理などによる地車の挙動の変化の確認などもその目的のひとつ。
下出のように、新たに買い入れた地車ともなれば、その挙動を確かめるのは必須条件。
曳く者とて、これまでの小ぶりな地車と違い、ひとまわりもふたまわりも大きな地車での初めての曳行となれば、勝手が違うのも当然。

幸なことに、命に関わるような大事故ではなかったようで、一端町内へ戻り、破損した大屋根に雨合羽を掛け、祭礼時のパレード時に乗り入れる山直南地区へ・・・・。
私は車で先回りし、稲葉西の地車小屋で待ちかまえることに・・・・。

地車小屋を開け、頭を少し出した稲葉西の地車は金網が外され、彫物を見るには絶好のチャンス!

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御披露目の副産物ともいえるエエ機会、小屋の中へ入れていただき、久しぶりにこの地車彫物をじっくりと見せていただきました・・・・(超ラッキー!)。

さて、内畑町から先回りし待つこと約40分、ようやく下出の地車が稲葉西の地車小屋へ。

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青年団団長へ花束が渡された後、稲葉町交差点で「やりまわし」を二回披露。

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いったん、稲葉東へ向かい、その後も稲葉町交差点で「やりまわし」。

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こちらでは、事無きを得、内畑を目指します。

帰路、積川町の積川神社のところでは橋室(積川東)と積川西の地車が出迎え、晴れの日に彩りを添えていました。

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そして、午前9時10分、内畑町へ帰町。

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内畑交差点で、この日最後の「やりまわし」を見事に決め、式典がおこなわれる内畑町会館へ・・・・。

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アクシデントが無ければ、式典もより華やかなものになるのでしょうが、それはそれ・・・・。
町内役員・祭礼関係団体にとっては、頭の痛いことかも知れませんが、この日の事故を踏まえ、今後の安全曳行へ向け取り組んでいただきたいものです。
幼少の頃から今日まで、同じく地車に関わる者の一人として、幾久しく、子、孫の時代まで無事安全に曳行されますことを願いながら、内畑の地をあとにしました。

なお、当サイト「だんじりフォトギャラリー」入魂式・イベント特集にて、この日撮影した写真を大挙アップしていますので、こちらも合わせてご覧ください!

⇒ 「だんじりフォトギャラリー」を見る

では・・・・。




信濃屋お半だんじり通信
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