今日は、久しぶりに南河内ネタでお届けします・・・・
どもぉー、だん馬鹿です!
この前の土曜・日曜、大阪市鶴見区 古宮神社の『夏越大祓』、浜地車の曳行で今年の夏祭りがスタート。

大阪市内はもとより、東大阪・八尾・柏原などで今年も熱い地車曳行が繰り広げられます。
うっとうしい梅雨空も、天高く響き渡る鉦や太鼓の音と共に、夏祭りシーズンも中盤に差し掛かる頃には、本格的な夏空の広がる季節となることでしょう。
当サイト撮影スタッフも、熱い夏との過酷な戦いにそなえ、今から体調を整え、東奔西走する予定。
今年もあちらこちらの夏の地車曳行の模様をお伝えいたしますので、乞うご期待・・・・!
さて、今日の『だん通』は、最近はめっきり遠ざかっている南河内ネタをお届けしましょう。
6月24日、この前の日曜日、一台の地車が修理をおこなうために岸和田市の《大下工務店》へと町内から搬出されました。
その地車は、例年10月の第三土・日曜日におこなわれる富田林市佐備神社の祭礼に曳き出される上佐備・中佐備・下佐備の3台の地車の中の一台。

いずれの地車も、地元では「俄だんじり」と称される、南河内地域で多く見られる『石川型』地車。
3台ともに、製作年・製作大工・彫物師などの詳細も不明。
いずれも、平成期初頭に大修理がおこなわれており、20数年ぶりの修理。
はてさて、どぉーこだ・・・・??
確率は三分の一、正解者にはもれなく粗品をなんてことはありませんが、正解は平成元年に《植山工務店》で修理をおこなった・・・・。
「やけに勿体つけるなぁー」とお思いの方のためにも、そろそろ正解を。
正解は、富田林市上佐備。

私自信、「南河内地車愛好会 河秋会」に籍を置いている関係上、数年前から修理の話を小耳に。
それも、背丈を30数センチ上げる予定うんぬんとか・・・・。
今回の修理は《大下工務店》での、おそらく初めての『石川型』地車の修理。
屋根を支える通し柱8本と、縁を支える柄柱(添え柱)の全てを交換する予定で、以前から聞いていた通り、背丈を30センチ以上も高くするのだとか。
搬出当日、だん馬鹿さんは所用のため、朝から自町の地車小屋へ行かねばならず、上佐備へは当サイト撮影隊長のK君が出動。

当日は、午前9時頃から町内を鳴り物無しで曳行し、お昼過ぎに抜魂式をおこない、その後搬出されるとのこと。
背丈を伸ばすのならば、とりあえず現状の姿を記録に収めておくべく、姿写真・彫物などを中心に撮影を依頼。
祭礼時には、御幣で隠れている「獅噛み」もハイこの通り・・・・。

珍しいタイプの「獅噛み」で、この手は河南町長坂、大阪狭山市前田と、この上佐備の3台だけだとか。
懸魚や虹梁などは、《彫又》一門の手によるものと考察できますが、この獅噛みの作者だけは未だ謎・・・・。


製作大工は、おそらく富田林の『新堂大工組』の流れを汲む者であろうが、謎の多い地車。
もともとは、富田林市甘南備あたりで曳かれていた地車とも聞くが、これも真相はいかに・・・・?
今年の秋祭りには、背丈が高くなり、その容姿も変わってしまうであろう上佐備の地車。
どのような変貌を遂げるのか、非常に興味深いところである。
ほな、今日はこのへんで・・・・。
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