茶屋のだんぢり漫遊録

目次

兵庫県淡路市郡家 里組、だんじり曳継祭・・・・その弐

どもー、だん馬鹿ですパー

先回の『だん通』は、2月11日に新旧だんじりの『曳継式』をおこなった兵庫県淡路市郡家 里組の旧地車について触れてみました。

いよいよ今日は、その旧だんじり『惜別の曳行』、新旧『曳継式』の模様をお届けしましょう。

購入から125年の長きに渡り、里組の人々に愛されてきた「だんじり」の曳行も、この日が最後。
昇魂式がおこなわれる、多賀に鎮座する伊弉諾神宮に向けてのラストRun・・・。

会館前で、「だんじり唄」が声高らかに歌い上げられた後、出発進行!
まずは、郡家の町の中心部、郡家商店街へ・・・。

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会館横の川筋を通りT字の辻を曲がれば、町のメインストリート郡家商店街。

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なんと、ここで豪快な「やりまわし」。
そのスピードの速いこと・・・・(ギョ!)

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お次は、だんじりを右へ左へと傾ける、南河内地域で言えば「横シャクリ」・・・。

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そして、次は「片輪走行」。

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初めて里組の曳行を見たひとは、口をポカぁ~ん、驚いた様子。

そして、またまた「やりまわし」。

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「あわや・・・!」と思う場面もありましたが、事無きを得て、商店街を後に。

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ここから、伊弉諾神宮まではおよそ2キロ足らずの距離。
私は、車で先回り。

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途中、だんじりはタイヤに空気を充填。
空気圧のチェックがおこなわれたかどうかは解りませんが、商店街から30分で伊弉諾神宮参道の大鳥居へ到着。

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大鳥居前の交差点から、大鳥居を一気に。駆け抜け、玉砂利がひかれた参道もなんのその。
その足の速さも、ゴムタイヤの成せる技・・・。

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ちょうどこの日は、建国記念日。
昔で言うなら、「紀元節(きげんせつ)」。
『日本書紀』が伝える、初代天皇 神武天皇が即位した日(紀元前660年2月11日)。

国生み神話の地、淡路島。日本最古の神社とされる、この伊弉諾神宮。
拝殿では、ちょうど『紀元祭』の神事がおこなわれている真っ最中。

『曳継式』は、この神事が終わってからおこなわれるとのことで、旧地車は境内の正門の脇に留め置かれました。

この間に、境内の倉庫に収められていた、高石市取石地区 大園から譲り受けた地車を正門の所まで移動。
ひょっとしたら、「担い棒(肩背棒)」を取り付けるなどの改修がおこなわれているのかと思っていましたが、改造はされておらず大園で曳行されていた変わらぬスタイル。

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正門前の参道を挟み、新旧2台の地車が顔合せ。

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ちょうどその頃、大園青年団の面々がお祝いにやってきました。

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『紀元祭』も終わり、午前11時、旧地車が正門脇から境内の拝殿の前へ。

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神職の方々により、旧地車の引退を神様へ奉告、お祓いなどがおこなわれました。

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続いて「だんじり唄」が、青年団や保存会の方により奉納されました。

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その後は、旧だんじりによる勇壮な「練り込み」が披露されました。

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地車を左右に揺さぶったり、後部を持ち上げコマのように回転させたり。

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広い境内を縦横無尽に練りまわし。

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4月におこなわれる祭礼の宮入りの時を彷彿させるほどの勇壮さ・・・。
それもこの地車では、これが見納め・・・。

ちなみに、里組の旧地車は、境内にある倉庫内で保存される予定。

これで、旧だんじりの「昇魂式」は、滞りなく終了。
引き続き、新だんじりの「入魂式」がおこなわれました。

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祝いに訪れた大園青年団の面々も曳き綱を持ち、この地車で初めての宮入り。
拝殿の前に留め置かれ、地車の購入を神に奉告。

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末永い安全曳行を祈願し、お祓いがおこなわれました。

昇魂式同様に、「だんじり唄」が奉納され、練り込みが開始。
しかしながら、旧地車とは異なるタイプの『岸和田型』の地車。

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境内を走りまわっているものの、揺さぶるわけでも、しゃくるわけでもなく、直前に旧地車の練り込みを見た者、その勇壮さを知る者にとっては、何か物足りない感じ・・・・。

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『曳継式』はこれで滞りなく終了。
拝殿の前に、新旧両地車を並べて記念撮影。

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子供からお年寄りまで、里組の皆さんのこの地車への期待を胸に、夢膨らませいるような表情が印象的でした。

午後からは、いよいよ新地車の御披露目。
伊弉諾神宮から郡家の町内へ、そして披露セレモニー。

さて、この続きは次回の『だんじり通信』で。
もちろん、新地車での「やりまわし」も・・・・?

では、今日はこのへんで失礼します。

信濃屋お半だんじり通信
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