確認完了! 相野伊兵衛の銘入り欄間彫刻・・・・
どもぉー、だん馬鹿です

昨日のこと、日ごろから何かとお世話になっている河内長野市在住の地車研究家のK氏が、私の仕事場に来られました。
このブログにも、度々登場していただいているK氏。
地車のことだけでなく、神社仏閣などの彫刻を普段から精力的に見に行かれている同氏。
この日も「だん通のネタあるん?」と、少々不敵な笑みを浮かべながら問いかけてこられました。
「どこかで何か面白いものを見つけて来たのか?」と思い、「ネタ切れですねぇー」と答えれば、出て来た言葉が、「相野伊兵衛の欄間・・・・」。
相野伊兵衛と云えば、地車彫刻・社寺彫刻にその名を残す、江戸の末から明治初期に活躍した大坂浪花の彫物師。
大阪市福島区 海老江東之町、門真市上三ツ島、高槻市前島、枚方市尊延寺、南河内郡千早赤阪村 二河原辺、奈良県橿原市十市 中殿垣内、同広陵町 赤部などの地車彫刻にその名を見ることができます。


この他にも、無名ながら師のノミ跡と伺える地車が存在しています。
善は急げとばかりに、今日3月15日(土)の午前中に、K氏と共に松原市内某所の某寺を訪問。
K氏も知人に教えてもらったらしく、実際に見るのはこの日が初めて。
寺院の門前に立ち、中を覗き込んでいたところ、たまたま出て来られたお坊さんを発見。
欄間彫刻を見せてもらいたいとお願いしたところ、快く本堂に案内してくださり、伊兵衛の手による欄間と対面することができました。

本堂の欄間は、計5面。


左右の2枚は、金色に塗られた「菊花と尾長鳥(三光鳥?)」。

そして中央の3枚は、雲間を飛行遊泳する「飛天」。


裏側へ回り込めば、欄間の裏面に「彫物師 相野伊兵衛直之(花押)」の墨書き銘。


私自身、社寺彫刻に「相野伊兵衛」の名を見たような記憶もなく、しばし感動・・・・。
そのためか、この寺の創建時期や棟札の有無などを聞き忘れてしまいました(笑)。
聞けば、20年ほど前に本堂を修理した際に、この欄間も洗いが掛けられたとのこと。
そのためか、ところどころ色がまだらになっているのが少々残念。
しかし、伊兵衛の手掛けた地車彫刻とはまた違った味わいに堪能、堪能・・・・。
丁重に御礼を述べ、この寺をあとにしました。
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