茶屋のだんぢり漫遊録

目次

薄紅色の満開のサクラの下を・・・・

どもぉー、だん馬鹿ですパー

数日前の雨で満開のサクラも、早い所では散り始め、木々の下は桜色のじゅうたん・・・・。
天気予報では、今週末は雲が広がり、雨模様だとか。
咲き誇るサクラの散り際もまた風情・・・・。
「あぁー、日本に生まれて良かったなぁー」と思う、今日のだん馬鹿さんなのです。

さて、3月31日、この前の日曜日、満開のサクラの下、一台の地車が曳行されました。

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昭和9年、淡路島の大工 吉田國一の手により製作され、彫物は当時 神戸市内に仕事場を構えていた富山県井波の川原啓秀の作。
数ある神戸市内の地車の中でも、その威風堂々としたスタイル、素晴らしい彫物の数々で定評の高かった名地車。そう、東灘区山田の地車。

昨年5月の祭礼を終え、改修の噂が風の便りに・・・・。
柱間口や背丈はほとんど変わらないものの、屋根や勾欄部分の幅は広げられ、柱などの部材の交換、彫物の洗い・修復、錺金物・一部の彫物の新調など、大掛かりな修理とのこと・・・・。

そして5月の祭礼を前に、例年おこなわれている「山田桜まつり」、地元小学生の歓送迎会に合わせて、改修完成の御披露目曳行がおこなわれました。

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私 だん馬鹿さんは、午前中におこなわれた堺市上神谷地区 片蔵地車の見学会に出席。
お昼前に終わるやいなや、東灘区山田の町内にある山田公園へと車を走らせました。
午前中、堺市内は時折降る雨・・・・。「神戸市内は、どんなもんやろかい?」と案じていましたが、お昼からは天気も回復、私が到着した午後1時前には薄日も差し始めていました。

午前中に本住吉神社で清祓い式をおこない、11時ごろに神社を出発。
山田公園で昼食をとり、4時には本住吉神社境内の地車小屋に入庫の予定と聞いていました。

山田公園に到着した頃には、ちょうど公園内で練りまわしがおこなわれているところ。

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「あちゃぁー、もう出発やん」と、急いで車を停め公園内に行ってみると、朝から訪れていた友人からの「天気の加減で1時間遅れですわぁー」との声にホッと一息・・・・。

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満開のサクラの下に真新しくなった地車が止め置かれ、式典がおこなわれました。

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その後、満開のサクラ・装いも新たになった地車をバックに、この春小学校へ入学する子供ら、小学校を卒業し中学に進み、新たに青年団に加わる子供らの記念撮影がおこなわれました。

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公園内での昼食を終え、いよいよ御披露目曳行のスタート・・・・。

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まずは、公園内での練りまわし。
半鐘や太鼓の音高らかに、威勢よく地車の前を持ち上げ「シャァーントセェー!」。

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そのまま、地車をコマのように回転させ、勇壮な練りまわしが披露されました。

そして、山の中腹にある山田公園をあとに、一路、阪神住吉駅を目指し急な坂道を下っていきます。

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咲き誇るサクラの木々の下を通り抜け、神戸の街を地車はゆっくりと進んで行きます

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途中、坂の多い町の曳行に対応した神戸独特の「つぶゴマ」から、平地用のコマへと交換。
なかなか御目にかかれない光景に、私もカメラのシャッターを・・・・。

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しばし休憩の後、曳行再開。

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少々背丈も高くなっているのか、阪神住吉駅横のガードでは、山形の上部を取り外し、無事通過・・・・。

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時間は早くも午後4時。ここで向きを変え、地車小屋のある本住吉神社へと向かいます。

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神社の鳥居をくぐり抜け、祭礼時の宮入り同様に「飛ばせ、戻せ」・・・・。

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その後、拝殿前で勇壮華麗に練りまわし・・・・。

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予定より少し遅れて、この日の御披露目曳行は無事終了しました。

今回の改修は、当初、昨年新調された呉田地車の製作にあたった兵庫県神崎郡の宮大工 青木繁一・青木 剛 匠の親子と言われていましたが、遠く千葉県から大工さんを呼び寄せて作事されました。
彫物の新調・修復は、大阪府松原市の《高橋商店》高橋聖峰(達也)・高橋孔明(昌也)師の親子

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この日は完成披露として曳行されましたが、縁の下を支える「貫腕」の先に取り付けられる「木鼻」ははめ込まれていないままで、5月4・5日におこなわれる祭礼まで、改修作業は続くことでしょう。

4月に入り、神戸市内各所では小屋開きや鳴り物練習が始まりました。
5月初旬の祭礼に向け、準備も本格化・・・・。

当サイト、スマホ版DXコースの『地車小屋情報』にも、先日ようやく東灘区全域の地車小屋の位置情報や写真をアップ
これで、兵庫・灘・東灘も完全カバー!
小屋情報をフル活用し、神戸の地車小屋めぐりはいかがでしょうか・・・・。
この季節、地車が見れる機会も多いはずですよぉー!!


では、今日はこのへんで失礼します・・・・(ペコっ)。









信濃屋お半だんじり通信
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