茶屋のだんぢり漫遊録

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惜しまれつつも、高石市高陽地車昇魂式・・・・

どもぉー、だん馬鹿です!

大型の台風27号が日本列島へ接近中。
今日は朝から、晴れたり、曇ったり、雨が降ったりと、天気が目まぐるしく変化。
これも台風の影響なのかと思いながらも、気になるのは週末の天気。
今週末も各地で地車の曳行がおこなわれますが、雨こそが私たち撮影スタッフにとっては撮影機材故障の恐怖の原因。
はてさて、いかが相成りますことやら・・・・。
今夜あたり、テルテル坊主でも作ろうかなと思っている、今日のだん馬鹿さんなのです。

さて、10月20日、この前の日曜日も午前中は降りしきる雨、雨、雨・・・・。
そんな悪天候の中、来年に地車の新調を控えた貝塚市南近義地区 、地車の買い替えをおこなう高石市 高師濱(六区)では、昇魂式・お別れ曳行がおこなわれました。

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日を同じくして、地車売却・団体解散に伴い、昇魂式・曳き納めをおこなったのが、高師濱(六区)と同じ高石市の高陽

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高陽の地車は、明治20年頃に岸和田市内畑町山口が新調したもので、製作大工は《絹屋》こと 絹井嘉七、彫物は、玉井行陽らの手によるもの。
小ぶりながらも、均整のとれた『岸和田型』地車。

その後、岸和田市岡山町山出小路で曳行され、昭和11年からは岸和田市大沢町 下大沢にて曳行。
さらに、昭和49年からは岸和田市春木中町で曳行。
平成元年には、春木中町の現地車新調にともない、南河内郡太子町の個人が購入し保管。

その地車を平成11年に購入し、曳行していたのが高石市高陽・・・・。
しかし、府営高石綾園団地住民を中心とした有志らで曳行をおこなっていたため、住民の入れ替わりも激しく、曳き手不足の影響もあり、平成18年ごろから曳行休止。

長らく曳行されることなく、堺泉北有料道路(通称:100円高速)の高架下の地車小屋で眠りについていました。
最近になり、「このまま眠らせておくのも忍びない」と嫁ぎ先を探しておられましたが、昨年の初冬に和歌山県橋本市 南馬場区への譲渡が決まりました。

思い出がいっぱい詰まったこの地車を、泉州各地の秋祭りが終わってから、最後に曳き納めをおこない引き渡すことが決定され、この10月20日(日)に昇魂式・曳き納めがおこなわれることになりました。

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昇魂式当日は、朝からあいにくの空模様。
それにも関わらず、多くの関係者や助っ人が集まり、この地車を購入する南馬場区の方々も加わり、午前9時に曳行開始。

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綾園団地にほど近い、高南自治会館から高石連合の周回コースを実に4周・・・・。

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交差点では、降りしきる雨の中、豪快な「やりまわし」が披露され、その数は実に20発。

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この土地を離れた者も、移り住んだ土地土地で地車を曳いているのか、曳きまわしもスムーズ・・・・。

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少々、ヒヤッとする場面もありましたが、午前10時すぎには高南自治会館に無事帰還。

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しばらく休憩をはさみ、今度は子供らが加わり、綾園団地周辺をゆっくりと一周。

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11時少し前には、お別れ曳行も終了。
会館前では、記念撮影がおこなわれ、誰しもがこの地車への思いをかみしめているようでした。

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雨が小降りになった午後、高陽の地車は南馬場区の方々に引き渡され、搬送車に積み込まれて、高石の地をあとにしました。

南馬場区をはじめ、学文路、清水の地車が曳行される学文路天満宮の祭礼は、この週末の10月26・27日(土・日)の両日。
南馬場区では、祭礼宵宮の10月26日(土)に入魂式をおこない、そのまま二日間の祭礼へ突入。
これまでこの地車を保有されていた町の方々、和歌山の地でどのように曳行されるのか気になる方は、出かけてみてはいかがでしょうか。

これまでメンテナンスも行き届いていたのか、製作から120年余りの歳月を経ているとは云え、さほど古さも感じられず、まだまだ現役で活躍できそうなこの地車。
和歌山県橋本市 南馬場区が、安住の地となることを願いながら、今日の「だんじり通信」は、このへんでオ・シ・マ・イ。
ほな今日はこのへんで失礼します・・・・(ペコっ)。

信濃屋お半だんじり通信
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