茶屋のだんぢり漫遊録

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東大阪市横枕、下川の名地車、修理される・・・・

どもぉー、だん馬鹿です!

今日は朝から久しぶりに日差しが戻り、ここ数日続いた冷たい雨がウソの様。
しかし、気温も低く、「うぅー、寒ぶぅー」ってな感じ・・・・。

今年も残すところ、あと10日。
「年末年始は、風邪ひいて寝てました」なんてことのないよう、今から御注意のほどを!

さて、12月15日の日曜日、一台の地車が修理のために、東大阪の地をあとにしました。
修理されるのは、東大阪市横枕の地車

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この地車は、大正9年泉大津市西之町が新調した、『住吉型』の地車。
製作大工は、《西だんじりや》を名乗った、《住吉大佐》十二代目 川崎宗吉の実弟である下川安治郎
旗差しには、「細工人 住吉 西だんじりや 下川安治郎」の刻み銘が残っています。

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彫物は、銘・墨書きは見当たりませんが、当時の《住吉大佐》・《西だんじりや》から送り出された地車の彫物を多く手がけた大阪の名門《小松》一門美濃村松雲・赤銅由松などの手によるものと思われます。

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また、大工仕事・彫物細工の両方を手掛けた、下川安治郎の手が入っているのかも知れません。

大佐下川が手掛けた地車の見送り三枚板には「戦記もの」の彫物が多く見られる中、後正面に「天岩戸開き」の題材が見られるのは珍しく、この地車の特徴のひとつとも言えるでしょう。

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西之町は、平成元年の現地車新調に先立ち、昭和63年に高石市羽衣に売却。
羽衣では、平成11年の現『岸和田型』地車購入に伴い、平成10年の秋祭りで曳行された後、祭礼翌日の同年10月11日に横枕に売却・引き渡し。
同日の祭礼から、横枕で曳行されています。
これを機に、横枕ではおよそ20年ぶりの地車復活であったそうです。

新調から90余年、これまでにも幾多の修理がおこなわれているため、さほど傷みも目立つところはないものの、日頃からのメンテナンスがあってこそ、祭礼での安全性が保てるというもの。
横枕での初めての大がかりな修理は、泉佐野市の《板谷工務店》板谷 始 匠の手でおこなわれることに。
本体の洗い・締め直し、彫物の欠け接ぎ、錺金物の再メッキなどがおこなわれる予定だとか・・・・。

当日は、搬送車への積み込み作業が午前10時前からおこなわれ、横枕の地をあとに泉佐野へと旅立っていきました。

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来年夏ごろ?には、装いも新たに、名地車が御披露目されることでしょう。

では、今日の『だん通』はこのへんで失礼します・・・・(ペコっ)。




信濃屋お半だんじり通信
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