伊勢神宮に、西条のだんじり集う
もうタイトルに今回の内容がズバリ出てるので、前置きナシで行きます。
はい、こちら!

愛媛県は、西条市にある『だんじり』です。
『西条祭り』の呼び名で知られる愛媛県・西条市では、この形の出し物を『だんじり』と呼びます。

淡路島や、広島県の能地春祭りの太鼓台も、その地域では『だんじり』と呼ぶ…というお話は、このブログでも触れてきましたが・・・
西条のコレも、『だんじり』。
『ほぇぇ~、だんじり文化って、広いモンやなぁ~』
かねてから、だんじり文化の幅広さを説いてきたワタクシでさえ、それを目の当たりにすると改めて思い直すに至ります…
この西条市の『だんじり』が、4月12日(土)、伊勢神宮式年遷宮を祝して外宮前に36台集結し、華やかな祭礼絵巻を繰り広げました。
ここで『西条祭り』についてザッと調べてみると、ワタクシの様な祭を愛してやまぬ人間を、非常に魅きつける記述とともに、伊勢神宮との繋がりなども明らかになります。
ちょっとばかりその概要を記してみます。
◎『西条祭り』というのは、毎年10月の中旬に行われる愛媛県の代表的な祭。

◎合併前の旧・西条市4社における祭礼の総称で、中でも大規模な『伊曽乃神社』の祭礼を指すのが一般的とされ、その歴史は300年にのぼる。

◎『西条型』と呼ばれる、基本的には担ぐ形式のだんじりと、新居浜と同じ形の太鼓台、総数150台近くが繰り出し、文字通りひしめき合う。
◎西条市民はとにかく祭が好き。
また神事としての祭礼を重んじ、イベント化や土日開催を嫌い、頑なに伝統を重んじ、長老から若い衆、子供に至るまで、市民総出で祭に参加し、学校も会社も商店も、祭りの日はみんな休み!
盆正月に帰省できない者でも祭には必ず帰省し、また祭あるがために西条に残る者、せっかくの仕事を捨ててまで西条に帰る者など、昔ながらの『祭り愛』が今も根強く残る地域。
◎伊曽乃神社が『伊予のお伊勢さん』と称される事や、だんじり巡行中に絶えず伊勢音頭が唄われる事などから、伊勢神宮にだんじりを奉納する事にも熱心で、過去の遷宮や宇治橋の掛け替えなどを祝して、これまで何度も伊勢神宮には奉納している・・・
以上は要約ですが、読んでいて頭の下がる記述、また気持ちの高ぶる記述が満載でした。
とにかく西条市民は祭が大好き。
これ、キーワードね!
祭り好き故に、全国各地の祭りやイベントにだんじりを出張参加させるのも盛んで、東京の銀座や神宮外苑、海外では香港やホノルルまで遠征したとか。
『お伊勢さん奉納』も、経験豊富とはいえ、今回36台ものだんじりが伊勢に渡るのは過去最大規模だそうで、奉納者数も2000人という大掛かりな祝賀奉納です。
当日、ワタクシが伊勢に降り立ったのは夕方5時過ぎで、すでに『だんじり』のパレードが始まっていました。

近鉄・JR伊勢市の駅前へ、次々とだんじりがやって来ます。
だんじりは基本的に担いで運行します。
だんじりの外側に付けられたら担き棒の他に、内側にも人が入って、だんじりを持ち上げています。
その、ゆらゆらと右へ左へ揺れながら進むさまは、祭り情緒満点!
中にはタイヤを装着しているだんじりもあるのですが、ゴムタイヤを使用するのは、やはり揺らす事が出来るからなんでしょうかね?…
そして絶えず唄われる伊勢音頭に、威勢の良い掛け声。
もう雰囲気満点よ!
このだんじりは組み立て式なので、この日もだんじりをバラした状態で伊勢まで運び、近鉄宮町駅の南側、『うらのはし商店街』近辺で組み立てたそうです。
そうして夕方5時に出発しただんじりの行列は、外宮へ向けて、大挙して押し寄せるが如く、進んで行きます。
いよいよこちらは外宮前交差点。

伊勢市駅前ロータリーから外宮参道の商店街に、群がるように待機していただんじりの列は、日暮れの迫る外宮へ向けて、次々と入って行きます。

最初は7台、次は9台、その次は10台と、4回ぐらいに分けて入って行く感じ。

そして、外宮入口の奥あたりに整列しただんじりは、そこで奉納の挨拶を申し上げ、神宮からの感謝状の授与などのセレモニー。
その後、交流会場へと出て行ったら、また次の一団が入って行きます。

完全に陽も暮れ、提灯の灯りに浮かび上がるだんじりが、ゆらゆらと交わります。

そして最後にやって来たのは、いわゆる太鼓台。
ワタクシ、新居浜も含めて、愛媛県の太鼓台を見るのは初めて。

思った以上にデカい!
地元・愛媛では、この太鼓台を練り合わせているのか…!!
圧倒されるばかりであります。
奉納を終え、交流会場に居並ぶだんじりの群れを眺めながら、遥か瀬戸内の秋祭りに思いを馳せる、この日の夜でありました。

機会があれば、是非10月の祭礼にも、足を運んでみたいものですなぁ!
今回のブログはここまで~!
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