どこにでもある坂…いや、どこにもない坂!
まぃど!
サッカーよりも吉本新喜劇…信濃屋です!
(;^皿^)v
さぁ~て!
5月のゴールデンウイークに行われる『神戸だんじり祭』の中から、前回までに『阪神住吉駅前』と『JR住吉駅前』を、それぞれ紹介してきました。

『阪神住吉』も『JR住吉』も、だんじりが集結してパフォーマンスを繰り広げるスポットでしたが…

今回はちょっと違う見どころをご紹介。
それは?・・・
通称『だんじり坂』と呼ばれる、その場所…
神戸市東灘区の、一番東の端…
『森稲荷神社』
であります!

海から山へかけての傾斜地が広がる神戸市に於いて、『坂道』は避けて通れないもの。
神戸型のだんじりが『外ゴマ式』なのも、傾斜の多い道を安定して曳くためのものです。
灘区、東灘区ともに、だんじり曳行コースに急坂はあちこちにありますが、中でもワタクシが特にお気に入りなのが、この森稲荷神社へ宮入りする時に押し上げられる、
通称『だんじり坂』なのです。
森稲荷神社の祭礼は5月3日・4日。
神社境内に小屋のある森區のだんじりは、この『だんじり坂』から出入りする場合と、本殿裏の出入口から出入りする場合がありますが、3日夜9時頃からの宮入りは、この『だんじり坂』を曳き上げる事が恒例になっています。
今年ワタクシがこちらに訪れたのは3日の夕方。

午後3時頃に、森區・青木區・深江區の3台が、阪神深江駅の北側『八剣伝』前で練り合わせた後、赤鳥居をくぐり、JR甲南山手駅西側のガードをくぐり、山手幹線へと上がってきます。

そこから、森稲荷神社へ宮入りです。
森區は、深江區を出迎える意味もあって、夕方に一度宮入りするんですな。
この山手幹線へ来るまでも、結構な上り坂なのですが…
この先、森稲荷神社へは、さらなる上り坂が…!
まずは、『だんじり坂』の手前にある、通称『阪急の坂』…

阪急電車の下をくぐった後、すぐに右に折れたら目の前に“ぬり壁”のような坂が待ち受けます。
傾斜にして20度ぐらい。
およそ6メートルの高さを一気に押し上げます。
『だんじり坂』の前に立ちはだかるこの坂だけでも、十分な難所。
気合いと共に、だんじりを押し上げますよ~!

鳴物は神戸の祭で『気合いを入れる用』に打たれる『ソーラ』の連続。
鳴物の節目で声を合わせ、全員が歯を食いしばってだんじりを押し上げる様は、手に汗握る光景です。
この『阪急の坂』が厄介なのは傾斜だけでなく、坂の頂上へ向けて左に曲げなければならない部分でしょう。

ただでさえ急勾配なのに、それを左折する事で、カーブのイン側はさらなる傾斜になり、だんじりを押し上げる障害になります。
やっとの思いで押し上げると、目の前に森稲荷神社の鳥居が…。
参道は鳥居からそのまま石段なのですが、その鳥居前から右に、神社を回り込むように巻きつく細い坂道…
これが『だんじり坂』です。
『阪急の坂』で疲弊しているのに、さらに待ち受ける難所の急坂。

しかもご覧のようなロケーション。
坂のすぐ脇は川になっていて、この“川べり”の細いカーブを、だんじりが上がって行きます。
鳥居前からスロープへの入り方を間違えると、カーブで詰まってしまって動きが取れなくなる事もしばしば…。
この難所中の難所に、男たちはロマンを燃やすんですな!

川に身を乗り出しながらも懸命の舵取り。
やっとの思いでカーブを抜けると、またも急勾配。

これを気合いと団結で押し上げると、ようやく目の前に神社の境内が広がります。
森區に続いて深江區も負けじと『だんじり坂』を押し上げます!

棒鼻に乗っている女の子の目線だと、川を見下ろした時の高さは別格でしょうな…!

さぁ~最後の急勾配!
これを押し上げたらゴールやで~!

森稲荷神社の境内に、2台のだんじりが並びました。

ホンマにホンマに、お疲れさまです。
この後、少し時間を置いてから青木區のだんじりも宮入りしたのですが、ワタクシは時間の都合で別の場所へ移動したので見れませんでした・・・。
やがて神社を出発しただんじりは、坂の下で別れます。
森區は夜8時半頃にまたまた阪急の坂を上がり、一旦お隣の中野區を訪問した後、再び『だんじり坂』を上がります。

この日の夜の宮入りは、夕方よりもスムーズにズバッと押し上げました。

鳥居前からのコース取りがバッチリ合うと、こんなにもスムーズに上がれるモンなんですね!
まさに『祭は生き物』と言われる所以でしょうか・・・
何度見ても手に汗握る、見ごたえあるスポットです。

今回は森稲荷神社の『だんじり坂』を、お届けしました。
なお、わが『モバイルテレビジョン株式会社』では、撮影スタッフを引き続き募集しております!
そちらも併せてお願い致します~
m(_ _)m
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