難波戦記に根来戦記・・・戦国ロマンの新調だんじり
今年も『岸和田旧市地区』及び『春木地区』の、『九月祭礼』が終了しました。

今年はまぁ~見事な晴天に恵まれ、また厳しい暑さもなく、まさに夢のような3日間が終わりました。

当サイトでは今年も『ライブ中継』を行い、そちらをご視聴して頂いた皆様、ありがとうございました。
またプレゼントキャンペーンにもたくさんのご応募を頂き、ありがとうございました。
当選された方には、後日プレゼントをお届け致します。
さてさて、ちょいと日にちが空いてしまいましたが、前回は8月31日(日)に入魂式が行われた新調だんじりのうち、貝塚市は『堤』のだんじりをご紹介しました。
ちゅー訳で今回は、同じ日に入魂式が行われた、もう一つの新調だんじり、熊取町は小谷のだんじりをご紹介しましょう!

昨年まで活躍した小谷の先代だんじりと言えば、ご存知の方も多いと思いますが、岸和田は大北町の先々代だんじり。

明治20年頃の製作という大変な年代物のだんじりで、大工は大崎吉造、彫師は宮地弥津計、玉井行陽などですが、《彫又一門》の可能性も秘めた、なかなかの名地車。台木にも彫物を施した初めてのだんじりで、それは現在の大北町のだんじりにも引き継がれています。
さて、今回新調されただんじりは、小谷にとって初の新調だんじりで、大工は《植山工務店》佐野和久棟梁、彫師は《木彫 岸田》岸田恭司一門により製作されました。

彫物の題材は、先代だんじりが主に『太平記』と『難波戦記』だったことを引き継ぎ、さらに戦国時代に泉州を舞台に繰り広げられた『根来戦記』を新たに加え、だんじり正面を枡合から土呂幕にかけてを『根来戦記』、右面を『難波戦記』、左面を『太平記』で揃えるという形式を採っています。
特に、大屋根右枡合の『槍摺りの鎧』と、正面土呂幕の『木村重成初陣』は、いずれも『大坂冬の陣』から求めた題材で、前回ご紹介した貝塚市は『堤』の新調だんじりと同じく、ここにも、『大坂冬の陣』から題材を採っただんじりが誕生しました。
さらにだんじりの後面は『源平盛衰記』に題材を求め、見送りの『衣川の合戦』をはじめ、源平の名場面が随所に散りばめられています。
その辺の写真がなくてゴメンナサイね~!
また祭礼日にゆっくり確かめて下さい・・・
さて、8月31日(日)、入魂式当日・・・

午前6時に町内を出発した新調だんじりは、そのまま大森神社にて入魂式。

神社にて姿見を拝見。

先代だんじりより一回り大きな、切妻型のだんじり。
神社を出てからは、パレードコースへ。

大久保東交差点→永山病院前→熊取駅前交差点と、遣り廻しを3回ばかし決め、そこからの帰り道は、沿道に出迎えた各町のだんじりとの顔合わせ。

そして熊取だんじり祭のコースで一番の難所とされる『オクノ衣料前』も見事に決め、町内へと戻ってきました。

さぁ2回にわたり、同じ日に入魂式の行われた2台の新調だんじりの話題をお届けしました。
どちらも来月祭礼を迎えるだんじりです。
岸和田が終われば『泉州十月祭礼』はもうすぐそこ。

今年はこの2台の新調だんじりも含めて、またあちこちの祭礼に足を運んでみてください。
『大坂冬の陣』から400年の節目に当たるこの年に新調された、『大坂冬の陣』を彫り込んだだんじりが、泉州路を駆け抜けます。
またこの日曜日は、堺市各地区で『試験曳き』ですよ~!
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