茶屋のだんぢり漫遊録

目次

原木搬入! ~未来への息吹~

年末が迫って参りましたが、当サイトの『お年玉キャンペーン』には、皆さまご応募はお済みですか?

期間はまだ1月12日までありますが、どうぞ今年の用事は今年のうちに、済ませちゃいましょー!


まぁ、年明け早々に応募して、その年の『運だめし』をするのもアリですけどね~!



さて今回は比較的“小ネタ”です。

その『お年玉キャンペーン』の賞品は、普段から当サイトがお世話になっている関係各位の皆様にご好意で頂いております…

賞品の受け取りも、ワタクシどもスタッフがその関係各位のもとへお邪魔させて頂き、ご用意いただいた賞品を頂戴して参るのですが…



先日、だんじりカレンダーを頂きに、泉佐野市の《板谷工務店》へお邪魔させて頂居た時のこと。



《板谷工務店》と言えば、ワタクシ的には11月の最初に、神戸市東灘区の住之江區のだんじりが、修理のための解体作業に入るのを見学させてもらって以来の訪問になります。



あれから1ヶ月あまりの間に、もう住之江區のだんじりは組み上げられてあって、年明け1月のどっか日に搬出される予定だとか。


他にも河内長野市・松ケ丘のだんじりはすでに解体され、作業場には台木だけが形を残している状態。


さらに堺市・隠のだんじりはまだ解体されずに置かれていました。


だんじり以外でも、堺市・石津太神社の西地蔵会の太鼓台も製作中。



そんなお忙しい中をお邪魔したのですが、板谷棟梁も時間を割いて下さり、あれこれお話させてもらっている時に、

『明日、原木入るでー!』

とのお言葉。


おー、これは良い情報を頂いた・・・ちゅー訳で、早速ワタクシ、翌朝8時に再び《板谷工務店》へお邪魔して、原木の搬入を見せて頂きました。

着けばすでに原木を載せたトラックと、それを吊り上げるためのクレーン車が到着していて、もういくつかの原木は降ろされていました。


クレーンの吊り荷の下には絶対入ってはいけないので、ワタクシはクレーンの作業が落ち着くまで敷地の外から見守る感じ。



そしてこの日搬入される原木の中で、一番長くて最大の原木が吊り上げられ、慎重に慎重に降ろされます。



この日、大小合わせて5つ、総重量10トンにもなる原木が、板谷工務店に搬入されました。




全ての用材がすべて降ろされ、ワイヤーなどが取り外され、転がったりしないようちゃんと固定されてから、ようやくワタクシも敷地内に入り、用材をまじまじと見学。


これなんか根元に近い部材で、短いですが太さがあります。

くり抜いたら、二尺~二尺一寸ぐらいの大太鼓でも作れそうな感じ。


どこの工務店も、だんじり新調のお仕事が入るたびに、こうして原木を買い付けては搬入します。

だいたいは抱えている仕事に応じて、それ用の材料として仕入れるので、この原木も、一応どのだんじりを製作するためのものか、あらかじめ予定されています。


しかし、後になって変更なども生じる場合があるので、この原木がどこのだんじりに姿を変えるのかは、今の段階ではお知らせ出来ません



また後々のお楽しみ。


ごく稀な例では、思いがけず良い原木が見つかった場合、他の業者に流れないよう、先物買いで仕入れておいてから、後になって良い新調の仕事が決まる…なんていう事例もあるのです。

まさに『木は生き物』

良い木との出会いが、良い仕事との縁を結んでくれたりもするのだとか。


ちなみに今回、板谷工務店に搬入された原木は埼玉県産で、いわゆる『屋敷林』(大きなお屋敷の周囲に生息する林)から入手したものらしく、樹齢は約300年との事です。



さぁて、どこのだんじりになるんでしょうね~?


だんじりを一台製作するには、大工さん、彫師さんそれぞれの『匠の技』を結集して作られるのは言うまでもないと思いますが、そこに至る前の段階でも、こうして『プロの仕事』によってリレーされているのです。



そんな事を口に出したら、

『いやいや~、運んでくるだけやなくて、山から木を切り出す時にも、まだまだ奥深い仕事があんやで~!』

と、板谷棟梁が目を光らせながら話していました。

そんな仕事も、またいずれご紹介できる機会もあったらいいなぁ…。

では今回はこの辺で~!

信濃屋お半悠遊!だんじり録
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