茶屋のだんぢり漫遊録

目次

おかえり!住之江區だんじり


当ブログにて、神戸市東灘区・住之江區のだんじり修復の話題をお届けしたのが、昨年11月のことでしたね。



泉佐野市にある《板谷工務店》にて、ちょうどその解体の様子などをお伝えしたと思います。


今回の修復は、特に彫物を彫り直すとか、一部の部材を新調するなどの作業はなく、主に『締め直し』が目的。
よく締め直しと併せて行われる『洗い』も、今回は行われませんでした。

なので・・・


作業期間としては非常に短期間でした。


地車庫のある本住吉神社から、このだんじりが修理のため板谷工務店に搬入されたのは昨年7月27日(日)のこと。



この時の様子は、『だんじりeo SE』の方のブログではお伝えしましたが、こちらのブログでは触れてませんでしたね。

実はこのだんじり、修理のために神戸を離れ、こうして工務店の手に委ねられるのは、初めての事なのです。



時は流れて昨年11月、ようやく工務店にて解体作業が始まりました。



だんじりによって多少の差はありますが、だいたい丸一日あれば、普通の『上地車』ならほぼバラせてしまいます

ワタクシは当日、所用のため半日しか居れなかったので、この解体作業を最後まで見届けることは叶わず。

後日、再び工務店にお邪魔すると、もうだんじりの姿はなく、台だけの状態。



職人さん達は通し柱の補修と組み直しを手掛けておられました。

『洗ろたりせーへんから、組むのはもう今月中に組んでまうでー』

とは、その時の板谷棟梁の談。

ワタクシ、その組み上がる作業も見学したかったのですが、11月の後半は他の仕事に溺れておりましたので、残念ながら、組み上げを見届けることは叶わず・・・

12月の後半、当サイトの『お年玉キャンペーン』の賞品を頂戴すべく工務店にお邪魔させてもろた時には、棟梁の言葉通り、もう組み上がっただんじりが、作業場の奥に据え置かれていました。

その、住之江區だんじり・・・


年をまたいで2015年、1月25日(日)

ついに地元・神戸への凱旋を果たす日がやって参りました。



当日は住之江區から、バスで約20名が工務店に到着。
だんじりの積み込み作業を手伝います。

というのも、だんじりをトレーラーに積み込むのに、人手が要るんです。



『だんじりeo SE』のブログでは触れたんですが、現在はだんじりを運搬するトラックに積み込む時は、大下工務店の専用トラックに代表されるように、トラックの後方からユニックで引き上げるのが主流ですよね。

なので、この形のトレーラーに、こうして横からだんじりを人力で押し上げる作業は、ワタクシの目から見るととても珍しく、むしろ新鮮でもあります。



実はこのトレーラー、神戸ではだんじり運搬の主力だそうで、毎年『神戸まつり』などにだんじりを運搬するのも、このトレーラーが活躍しているのだそうです。



みんなでだんじりを押し上げて、荷台の上で、90゜方向転換。



ちなみに、だんじりは後ろ向きに積まれています。


何はともあれ、一路神戸を目指します!

お昼過ぎ、だんじりを載せたトレーラーが、国道2号線沿いにある本住吉神社へ到着。



拝殿前の通称『練り場』に付けられると、またみんなでだんじりを降ろします。



大変な作業。

今回、特に大々的な入魂式やお披露目曳行といった行事は行われません
なので、トレーラーから降ろしてそのまま拝殿前につけ、簡単な神事と清祓い式が執り行われました。





祭礼は毎年5月の連休なのですが、実は今年、あの『阪神・淡路大震災』からちょうど20年ということで、本住吉神社の7台をはじめ庄内地区などを合わせた『だんじり曳行』が、3月29日(日)に行われるのです!

まだ詳細は決定していませんが、3月29日(日)にだんじりを曳くという事は、お知らせしても良いという事なので、発表させて頂きました。



あの日の記憶を風化させないよう、だんじりを曳ける喜びを噛みしめるためのイベントです。
皆さんも是非、そんな思いを分かち合うべく、当日はだんじり見物にお出かけください!



では今回はこの辺で~!

信濃屋お半悠遊!だんじり録
<<前の記事 次の記事>>