茶屋のだんぢり漫遊録

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シリーズ『神社仏閣』・・・相野の作品を求めて

はい、前回のブログでは久々に『シリーズ・神社仏閣』をお送りしました。

今回はもうちょい踏み込んでみようと思うのですが・・・



大阪府の北の端、能勢町の入り口付近に、妙見山というお寺があります。



ここには『相野』一門が残した作品があると聞き、取材がてら訪れてみたのですが・・・




前回、奈良県天理市『三島神社』にある小松の『龍』をご紹介しましたね!



実はその日に、奈良県から能勢へと向かっておるのですが(なんちゅー移動距離だ・・・)、その能勢へ向かう前に、『相野』の予習がてら立ち寄った小さなお寺があります。

ここは奈良県田原本町にある、法楽寺

実は『桃太郎伝説』の発祥の地・・・と言われておる場所。



ほんのささやかな本堂にひっそりと組み込まれているその彫物は、『相野得兵衛』の銘が刻まれた龍。





これをよう覚えた上で、能勢へと向かいます!


奈良県から西名阪道→阪神高速をブッ飛ばし、2時間弱で能勢へと到着。

鳥居があり、神社のような造りですが、『妙見山』という名の、れっきとした日蓮宗のお寺さんなんです。





到着してみると、あるわあるわ、あちこちに『相野』一門の作品が・・・





かつて、江戸時代から明治にかけて、だんじりや神社仏閣で活躍した彫師は数多くあります。

中でも『相野』一門は、『小松』や『彫清』『彫又』らと並んで名門と言われた一門で、おそらく大坂の船場に居を構えていたと思われます。




初代『相野』は藤七という名で、さらに跡継ぎが皆『藤七』の名を踏襲してきたため、『相野』一門は別名『相藤』一門とも呼ばれます。



この七代目か八代目と目される『藤七』から、だんじり彫刻にその名を残す伊兵衛、伊造、徳兵衛、得兵衛、清兵衛などの工匠が活躍し、数多くの作品を世に送り出しています。



この妙見山に散りばめられた各作品を見ても、『相野』一門の誰の手によるものなのかは、ワタクシ自身は判別をようしません。



そこまで一人一人のクセを見抜けるほどの眼力はワタクシにはないのですが、だんじり愛好家の皆さんの中でも、特に古いだんじりを好む方々の多くは、この『相野』一門をリスペクトしており、ファンの多い一門と言えるでしょう。




ワタクシにとっては、大きな学習でありました。


なかなかね〜、直接だんじりの話題ではないので、あんまり神社仏閣ばっかりだと肩が凝りますが、たまにはこうした深い領域に足を踏み込むのもアリかな?・・・と思います!



こんな感じで当ブログでは、これからもだんじりを幅広く多方面から見つめてご紹介してゆきますので、お楽しみに!




では今回はここまで〜!


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