茶屋のだんぢり漫遊録

目次

最近、神戸の住吉が色々ある…①

前回、神戸市東灘区・岡本だんじりの入魂式の話題をお届けしましたが、行われた順番で言えば、今回お送りする方が先でした。


3月15日(日)に行われた、神戸市東灘区・吉田區だんじりの入魂式です。





こちら吉田區のだんじりの大修理の話題は、『だんじりeo SE』のブログの方では、度々お届けしていたのですが、このケータイサイトのブログでは初めてになります。




とは言え、前回の岡本からちょっと神戸ネタが続いてしまいましたね・・・





今回は、その吉田區のだんじりの、現在に至るまでをちょいと振り返っときましょう!




吉田區のだんじりは、当サイトのだんじりデータを参照すると、江戸末期から昭和の初め頃の製作とされていますが・・・

江戸末期から昭和の初めとは、あまりに幅を持たせ過ぎな感じもしますけどね。




このだんじりの彫物で一番古いとされるものは『相野』一門の手によるもので、それだけを見ると、江戸末期から明治期までに製作されたものと推察する事が出来ますが、どうでしょうか?・・・




いずれにせよ、このだんじりは昭和3年に吉田區が購入し、長年親しまれる姿に落ち着いたのは、昭和6年、大工・大石己代吉、彫師・川原啓秀とその一門によって施された大改修であります。

その時に彫られた川原啓秀の手による『獅噛み』は吉田區のトレードマークとなり、川原啓秀の代表作としても広く知られるところとなりました。




平成8年にも簡単な改修が行われましたが、今回の大改修は、昨年の祭礼よりも前から始まり、2年越しの歳月をかけて行なわれました。


改修に当たった大工は東灘区の《橋本建設》橋本春行棟梁で、彫師は松原市の《高橋商店》高橋聖峰 師。

平成25年に本住吉神社内の西側にある『だんじり製作小屋』に入れられ、着工。





平成26年は改修途中でありながら4月に阪神住吉駅のガード下まで曳行し、だんじりの寸法を計測。



その年の祭礼は改修途中の姿で参加し、祭礼終了後、再び『製作小屋』へ搬入。
作業を再開しました。

そしてその年の11月末には、屋根と柱を替えて大きくなった姿で、再び阪神住吉駅のガード下まで曳行



寸法の変化を確かめに行きました。




改修に入ってから、祭礼を含めた3回も曳行しただんじりって、過去にも例を見ないものでしょう。





さて、そんな長い期間を経て改修完成した吉田區のだんじり。

次回はいよいよ、入魂式当日の模様をお届け致します!




今回はここまで。


信濃屋お半悠遊!だんじり録
<<前の記事 次の記事>>