新調だんじり完成を前に…我孫子で彫物実演会
信濃屋です~。
当サイトのユーザーの方で、DX会員の皆様は、『地車新調情報』をご覧になれる事と思います。
今年完成予定の新調だんじりの中で、神戸市東灘区の西區のだんじりと、大阪市都島区の都島のだんじりは、この4月と5月にそれぞれ完成を迎え、入魂式を終えました。


残るはいよいよ泉州地区で、岸和田型だんじりの一騎打ち!
果たしてどんなだんじりがお目見えするのか、地元の人達のみならず、だんじりファンの皆さんの注目も高まってきているところですが・・・
そんな、現在急ピッチで製作が進められている町の一つに、泉大津市は穴師地区の我孫子があります。
5月17日(日)

この泉大津市・我孫子の公民館にて、新調だんじりの彫物の展示、ならびに実演会が行われました。

彫物の実演をされるのはモチロンこの方!

我孫子新調だんじりの彫物を責任者となり手掛けておられる、《賢申堂》河合申仁 師と、そのお弟子さんの方々です。
実は、我孫子における彫物の実演会は、昨年の3月に一度行われた事があり、今回2回目。
その時には『正面土呂幕』を実演し、来場者には図柄も明かされるという、新調だんじりとしては異例の、まさに大サービスの実演会でした。
そんな昨年の模様は、姉妹サイト『eo SE』のブログにてお伝えしたので、今回はこちら、ケータイサイトの方のブログでお伝えしようと思います。
今回も一般の方の撮影はご遠慮いただいている中を・・・

ワタクシは今回も格別のご配慮を頂いての撮影です。

我孫子地車新調委員会の皆さま、今回もありがとうございます・・・
昨年実演していた『正面土呂幕』はもう完成しており、1階の展示室にてお披露目されていました。
だんじりとして完成した姿がお披露目されるまで、サイトと致しましては、まだ図柄は内緒ね!
昨年と違って今回は彫物の実演だけでなく、『太鼓正』による大太鼓と、『村上鉄工所』による新型ドビも持ち込まれ、来場者にお披露目されていました。
こちら『太鼓正』の新製品、太鼓の胴の内側に金箔を施して音の質を上げるというもの。

胴の中で手を叩いて、普通の胴と音の違いを確かめる事ができます。
訪れた人はみんな交互に、太鼓の中でパンパンしていました。
ただ、この金箔を施した太鼓が我孫子の太鼓…という訳ではありませんよ。
あくまで『太鼓正』の新商品です。
こちら村上鉄工所の新型ドビは丸型のドビ。

内部の事を詳しくは申し上げられませんが、なんせ新型です。
また今回は実演の前に、子供たちを対象とした
『彫師さんへの質問コーナー』
があり、子供よりも周りの大人の方が盛んに質問されていましたが、河合師がその質問に対して一つ一つ丁寧に答えておられました。

こちらは今年から《賢申堂》に弟子入りした中正司 剛也 師。

こちらは兄弟子にあたる中野雄太 師。

お弟子さんに向けられた質問もあり、お弟子さん達も笑顔で答えておられました。
質問コーナーの後は、1階の展示室に集まり、完成した彫物を前に、河合師が図柄の説明。
一応サイトとしては、まだ図柄は申し上げません。
河合師は昔の物語を子供たちに分かりやすく、時には笑いを混ぜながら説明しておられました。

これには子供たちもみんな熱心に聞き入っていて、こういうところから、彫物に興味を持ってくれる子供たちが増えたらいいですね。
さていよいよ、2階の実演場では、彫物の実演がスタート!

コンコンコンコン!…と、2階からノミを叩く音がこだましてくると、またたく間にたくさんの人が彫師さんの前に集まります。
昨年は河合師、中野師の二人だったのが、今年は中正司師も加えて三人での実演です。
この我孫子の新調だんじりがご自身の出世作となる河合申仁師。

今回の実演で手掛けているのは大屋根正面の懸魚です。
こちら中正司師が手掛けているのは・・・
おっと!見入ってしまうあまりインタビューするの忘れてた~!

おそらく勾欄下の縁板であろうと思います。
花菱を細工中。
そして中野師は大太鼓の胴の内側に彫物を施しています。

氏神・泉穴師神社の社紋、丸菊です。

これは太鼓に皮を張ってしまえば見えなくなります。
見えない所にもこうした細工を施してあるということの、証明になります。
お昼の休憩を挟んでこの日も午後3時頃まで実演会は続きました。
町内のみならず、穴師地区、さらには他の地区からも終始たくさんの人が来場し、完成した彫物と、また実演中の彫物の様子に見入っていました。

さぁ~、これから夏を迎えるといよいよ新調だんじりも、工務店での組み上げ作業が本格化してゆきます。
我孫子のだんじりの入魂式は9月13日(日)に予定されています。
当日はどんなだんじりに出会えるでしょうか?

今から楽しみに待ちましょう!
では今回はここまで。
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