茶屋のだんぢり漫遊録

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ロータリーで入魂式!…柏原市の上市、新だんじりお披露目

先週の土曜日に更新したブログに、5月31日(日)に行われる各『だんじり行事』の情報をお届けしました。




その中で、最後まで詳細を掴めなかったのがこちら、柏原市は上市の入魂式でした。


とゆー訳で・・・



5月31日(日)に行われた各『だんじり行事』の中から、一番最初にお送りするのは、柏原市・上市です!





ここ柏原市・上市は、JR大和路線、柏原駅を挟んで東西にまたがる地域です。



柏原駅の西側は『竜田越え奈良街道』が走り、本郷、古町、今町といった旧村が広がり、夏と秋のだんじり祭にはパレードが行われるロータリーがあります。

駅の東側は新興地で、新しい街並みが整備され、大型スーパーや住宅が建ち並んでいます。




だんじりは昨年まで簡素な屋台だんじりでしたが、生野区は生野神社の地車講が、堺市は鳳地区の野田の先代だんじりを購入したのに伴い、生野神社の先代だんじりを購入しました。





その入魂式、ならびにお披露目式典を行う場所がどこか?・・・という情報がなかなか掴めず、前日のブログでも正確な情報をリリース出来ず、申し訳ありませんでした。


と言うのも・・・



こちら上市では、現在も正式な地車庫の場所が決まっておらず、だんじりは某所にて仮置きしている状態なんです。

さらに町内には式典を開催できるような広場や駐車場などもなく、神社も道路に面していて、いったいどこで式典を行うのか、本当に情報を掴めなかったのです。





5月31日(日)当日!


行ってビックリ!


式典会場は、駅前ロータリーでした!



ここJR柏原駅前のロータリーは、本線の車の流れに支障のない一角があり、そこを間借りする形でだんじりが据え置かれ、式典会場が設営されていました。




だんじりの飾り付けも、柏原の雰囲気になりましたね~。





このだんじりはなかなか数奇な運命をたどって現在に至っています。

もとは江戸末期から明治初期に製作された『堺型』の別名『箱だんじり』で、大工は堺のだんじり大工《大源》こと木村源平と見られ、彫師は《彫又》一門。





もとは河内長野の小山田にて曳行されていたもので、明治初期には同じく河内長野の原が購入。



昭和63年、原の現だんじり新調に伴い、同じく河内長野の滝畑へ譲渡。
市街地から離れた山里である滝畑では過疎化などの問題により、平成10年頃から休止。



平成20年まで保存されていたのですが、個人の手を経由して、平成22年に『生野神社地車講』が購入。
生野神社の氏地にて、だんじり復活の立役者として5年間活躍したのち、ここ上市へと嫁いで来ました。






それにしても、こんなロータリーの一角を使っての入魂式やお披露目式典は、なかなか珍しい例ではないでしょうか?



その分、駅前を行き交う多くの人の目に止まり、宣伝効果は抜群な感じがします。



式典の後はお披露目曳行に。
上市の町内を廻ります。



今回、簡素な屋台だんじりから本式のだんじりへの転換を図ったことで、上市の町内では各組織への募集を積極的に行い、世話人、若い衆、女性、そして子供達と、各世代を通してたくさんの参加者が集まりました。



今年の夏祭からは心機一転!
本郷、古町、今町などの古くから活躍しているだんじりに負けじと、盛り上げていく覚悟を感じ取れます。



このだんじりが上市にて、地域の宝物として末永く愛され、活躍される事を願っています。





上市の皆さん、この度はだんじり購入ならびに入魂式、おめでとうございます。

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