新しき後ろ旗、梅雨の晴れ間にキラリと光る

前回お知らせした『夏祭みどころ第1弾』の中で、平野区・正覚寺の試験曳きと、同じく平野区・加美北東の試験曳きの情報が抜けておりました。

特に正覚寺は6月28日(日)の午後という事で、お知らせ出来ずに過ぎ去ってしまいました。
申し訳ありません。
てか、まぁ・・・漏れはありますよ(わー!開き直った…)
ちなみに、加美北東の試験曳きは7月5日(日)の午前10時からとなっています。
今後も、すべての情報を洗いざらいすべてお知らせする事は不可能ですので、まぁ、ピックアップして・・・というスタンスで行かせて頂きたいと思います・・・
さて本題!
6月28日(日)・・・
柏原市の本郷のだんじりが、後ろ旗と幟を新調され、そのお披露目曳行が行われましたので、その模様をお伝えします。

柏原市の本郷のだんじりは、幕末~明治期に製作されたとみられる、『大和型』に分類されるだんじりです。

大工はハッキリしませんが、彫師は堺の名門《彫又》一門の、二代目・西岡又兵衛とされています。
見送り三枚板部分には、かなり見応えある彫物が施されています。


土呂幕部分の彫物は後から追加されたもので、松田正幸 師の手によるものと思われます。

今回新調された後ろ旗は、文化庁ではなく地域コミュニティの助成金を活用し、岸和田の《千野屋》にて製作されたものだとか。

その後ろ旗が、三枚板正面の彫物を、さりげな~く隠します。

氏神さまである御剣神社にワタクシが到着した午前9時前には、もうお祓いなどの神事は終了していました。

お神酒の代わりにミニサイズの缶ビールでの乾杯の後、新調された後ろ旗をバックに集合写真の撮影。
そして午前9時より、お披露目曳行へと出発です。

ワタクシ、柏原駅前などでだんじりを見た経験はあれど、本郷の地域内へ足を踏み入れるのは、実は今回が初めて。
大阪の難波から奈良へ至る『竜田越え奈良街道』は、現在そのほとんどが国道25号線になっていますが、この柏原市内はいまだ旧街道が残っており、この本郷は街道の西側に面しています。

地域内には古い家並みが残っていて、道も結構狭いです。
この家並みを、かなり大型な本郷のだんじりが進んで行きます。

柏原のだんじり曳行について、ちょいと触れておきたい事柄があります。
それは鳴物。
今でも旧村の曳行には昔ながらの『地囃子』が打たれ、比較的のんびり、ゆっくりとした曳き回しですが・・・

折り返し地点や休憩、それに祭礼時の『駅前パレード』などでは、いわゆる大阪の『だんじり囃子』、すなわち『天神囃子』が用いられます。

これは、ここ10年か15年ほどの間に、当時の若い世代が大阪へ出向き、本場の囃子を習い覚えて持ち込んだもので、現在では『柏原駅前パレード』に参加するだんじりを中心に広まっています。
『伝統と時代の調和』というものは、こうして図られながら、地域の祭礼文化は発展を遂げてゆきます。

さて本郷のだんじりの方は、地域内をくまなく隅々まで・・・とは行きませんが、比較的広範囲に廻りながら、約2時間ちょいの曳行の後、会館へと戻ってきました。

途中『ノーエ節』も飛び出すなど、終始和やかな中、無事お披露目曳行を終えられました。
さて、柏原市内も夏祭があります!
7月18・19日の土日、この本郷と、柏原黒田神社の5台、さらに安堂と高井田台のだんじりが曳き出されます。
柏原黒田神社の5台にこの本郷を加えた6台のだんじりは、7月19日の昼間と夜、『柏原駅前パレード』が開催されます。
ぜひこの夏、柏原市内のだんじりにも足を運んでみて下さい!

本郷の皆さん、この度は後ろ旗・幟の新調ならびにお披露目、おめでとうございます!
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