高石北村、梅雨空を吹き飛ばす!…2

7月5日(日)に行われた、高石市は北村(七区)の入魂式の模様をお届けしています。

久しぶりの『泉州ネタ』に、ワタクシも書きたいことがた~んとあって、2回続きにしました。
いよいよこれから、連合コースでの遣り廻しです。

高石神社での入魂式を済ませ、降り出した雨の中を『御旅所』のある小高石までやって来た北村のだんじり。

出迎えてくれた小高石のだんじりとの交歓会を終えると、気合い一新!
紀州街道を北へと戻り、やがて平田書店前の角で山手方面へと向きを変えます。

南海本線の踏切を渡る時間はあらかじめ決められているので、時間厳守でその時を待ちます。

踏切を越えて200メートル程先に見えてくるのが、『高石だんじり祭』最大の見せ場、『たか』の交差点。
こちらではだんじり到着の1時間以上も前から、多くの見物人が場所取りのために詰めかけていました。
雨は徐々に本降りに近づき、だんじり到着前にはうっすら水たまりが出来るほどの天候にもかかわらず、沿道はすっかり人で埋め尽くされてしまいました。
その中へ踏切を越えた だんじりが、じわりじわりと近づいてきます。

曳き手は この日一番の気合いをみなぎらせ、狙った獲物を仕留めんとするかのような集中力で、曳き綱のラインを作り、耐えます。

その気合い、一点集中!
意を決して団長が団扇を上げ、笛の合図が響きます。

一気に綱を曳き、遣り廻し!

少し内に切り込んだものの、スピードと言い、上出来の遣り廻しです!

実は雨の日の遣り廻しというものは、決めるのが非常に困難なのです。
昭和から平成に入った頃まで、雨で路面が濡れると、遣り廻しは決まって曲がり過ぎるものでしたが、足廻り、すなわち『コマ』を極限まで乾かし、カラカラ状態で曳くことが定着した頃から、雨の日の遣り廻しは逆に、曲がれないことが多くなってきたのです。
つまり、乾燥させたコマが雨によって水分を含み、路面との抵抗が増してしまって『重くなる』という現象が起こるようになったのです。

これにより、ウェットロードで遣り廻しを決めるためには、コマのチョイスが重要なカギを握るようになりました。
この日、遣り廻しのタイミングでこれ程のウェットロードになるとはワタクシも予想しておらず、もしかして曇り空のまま降らなければ道路は乾いたままだった事を考えると、『雨用のコマ』が命取りになる可能性もあった訳です。
そんな中で、色んな条件をクリアしてのこの遣り廻しは、誠に『あっぱれ』と言えるのではないでしょうか?
さて『たか』の交差点での遣り廻しから400メートル程進むと、本日2発目にして最後の遣り廻しとなる、『丸真書店前』の交差点です。

早くも最後の遣り廻しとあって、先ほど以上に気合いを高めて綱を張る青年団。

そして遣り廻し!

スピードも十分、こちらは見事にセンターでドンピシャに決め、踏切まで一気に駆け抜けました!

いや~、お見事お見事!
ええ遣り廻しが見れて、来た甲斐がありましたよ~!
さてさて、 2度の遣り廻しも無事に決め、再び踏切を越えて紀州街道へと戻ってきただんじりは、町内へと戻って来ました。

祭礼本番では、さらなる遣り廻しを期待しています。

北村の皆さん、この度はだんじり修復ならびに入魂式、おめでとうございます。
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