茶屋のだんぢり漫遊録

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この暑さの和らぐ頃には!…泉佐野市は新家の入魂式

お待ちかね!…今回は久々の泉州ネタです。




8月2日(日)・・・



泉佐野市・長坂地区新家のだんじりが、岸和田の《池内工務店》での修復を終え、この日に入魂式とお披露目曳行が行われましたので、その様子をお届けします。




このだんじり、昭和7年に、現在の岸和田市の山直付近の某所?…が新調したものだそうで、大工は名門《絹屋》絹井楠次郎、彫師は田沼源治、玉井行陽、他となっております。




昭和12年か13年頃に、《絹屋》を通じて貝塚市の窪田が購入し、以来長きにわたり窪田のだんじりとして活躍。
平成15年、窪田の現だんじり新調に伴い、ここ新家が購入



翌年より曳行し、ここ新家での50年ぶりのだんじり復活となりました。


新調当時は『切妻造り』の屋根であったのを、昭和55年、《大常》での大修理の際、『二重破風の入母屋造り』の屋根へと交換されています。





今回の修理は、屋根から柱、台までの屋形一式を新調。

寸法や彫物、枡組等に変更はなく、購入当時の姿見を再現されました。




入魂式の当日は早朝から夏の陽射しをたっぷり浴びながら、会館前にて据え置かれておりました。




午前6時!

これよりいよいよ入魂式に向け、だんじりが出発です。




会館前を出発してすぐに、タバコ屋の角を遣り廻し!




一発目の遣り廻しを終えたら坂道を登り、また次の角を遣り廻し。





今年に入って6月には貝塚市の海塚が、7月には高石市の北村が入魂式を行いましたが、いずれも遣り廻しは入魂式が終わってから。

入魂式の前に町内出発から遣り廻しを行うのは、今年はこの新家が最初です。





そうして6時に町内を出発し、延々と坂道を下り、6時20分頃には氏神である加支多神社に宮入り



これより神社にて入魂式。



7時頃に宮出をして、加支多神社の海手側にある『喫茶タイム』前の交差点で、2度の遣り廻し




早朝から真夏の太陽がギラギラと照りつけ、気温も異常に高い中、それを感じさせない気合いの込もった遣り廻しを披露してくれます。




これより来た道を再び登り、町内へと戻ります。



町内ではまた、会館前を過ぎたタバコ屋の角や、そこから坂を登った角などを行ったり来たりして、盛んに遣り廻しを決めていました




今年に入って行われた入魂式はとれも遣り廻しの回数は少なかったぢけに、こんな光景も稀なものになりました。




詰めかけただんじりファン、特に泉州の遣り廻しファンにとっては、これだけたくさんの遣り廻しが見られて、満足されたのではないでしょうか?


最後にタバコ屋角を会館へ向けての遣り廻しを決めたのは、午前9時頃になっていました。




この暑さが和らぎ、『岸和田だんじり祭』が終わると、すぐにこの地区も試験曳きを迎えます。

『ザ・まつり』と、祭礼本番が楽しみですね!


新家の皆さん、この度はだんじり修復ならびに入魂式、おめでとうございます。


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