待ちに待った新調だんじり!…鳳の町を駆け抜ける

まず最初にお知らせから。
明日9月6日(日)に行われる岸和田旧市地区の『試験曳き』の模様を・・・
翌日、当サイトの『撮って出し』にてご覧いただけます!
更新時間は未定ですが、是非お楽しみに!
さてブログの方は、新調だんじりの話題です。
今年は4月に、神戸市東灘区『本住吉神社』宮本の西區のだんじりと・・・

5月に大阪市都島区 『都島神社』地車講のだんじりが新調完成し、それぞれ入魂式並びにお披露目曳行が行われました。

それに続き、今年完成しお披露目される新調だんじりとしては3番目、そして『岸和田型』だんじりとしては先陣を切るのが…

堺市・鳳地区の 『大鳥』 のだんじりです!
『大鳥』と言えば、昭和6年当時、堺市としては初めて『岸和田型』のだんじりを新調し、時代の先駆けとなった町。

今回の新調だんじり、大工は岸和田の《吉為工務店》吉野寿久 棟梁、彫師は《木下彫刻工芸》木下健司 師。

《吉為》《木下》の手により世に送り出されるだんじりとしては、平成20年の岸和田市・宮本町(彫物責任者は木下賢治 師)、平成24年の堺市・石橋に続いて3台目。


端正で美しい『切妻造り』の屋根に、《吉為》独特の枡組が合わさった、『吉為型』とも言い換えられる姿見。

8月30日(日)の入魂式に先がけて、8月24日(月)に、工務店より町内へと搬入されました。

正面の『番持ち』は『日本武尊』です。

この大鳥区が宮本となる『大鳥大社』は、『和泉國一之宮』とされており、祭神は『大鳥連祖神』(おおとりのむらじのおやがみ)であり、これは『天児屋命』(あめのこやねのみこと)と同一神と思われます。
しかし、『大鳥大社』という社名の『大鳥』は、『日本武尊』(やまとたけるのみこと)が白鳥となった伝説から結びつき、『日本武尊』が祭神と考えられるようになったという歴史があります。
明治に入り、内務省の指定で『大鳥連祖神』を祭神と位置づけ、昭和に入ってから改めて『日本武尊』も祭神に加えたのだそうです。
そうした云われもあって、番持ちに『日本武尊』が用いられていると思われます。
また『纏』に付いている刀のような部分も『天叢雲剣』なのでしょうか?

さて8月30日(日)、入魂式当日・・・
お天気はあいにくの雨模様。
この日は、早朝より岸和田市・山直地区の『三田町小倉』、堺市は菱木地区の『菱木奥』、同じく堺市は津久野地区の『下田町』と、各地で入魂式が行われましたが、やはり注目はここ、『大鳥』の新調だんじりでしょう。
入魂式開始時刻が比較的ゆっくり目という事もあってか、大鳥大社前には、この新調だんじりを一目見んと朝からたくさんの見物客が詰め掛けました。
そんな中、大鳥大社の大鳥居をバックに集合写真を撮り、まずは入魂式のため、大鳥大社へ。
名物『おおとり太鼓』を響かせながら、だんじりは境内の奥へと進み、大鳥大社の摂社であり地域の氏神でもある『美波比神社』へとつけられました。
入魂式を済ませ、宮出しの時間は午前9時50分!

大社前の交差点には、今か今かと待ち受ける見物客が、沿道を埋め尽くしています!

そしていよいよ、新調だんじり1発目の遣り廻しを披露!

雨により屋根にはシートがかけられ、せっかくの姿見が拝めないのは誠に残念ではありますが、ひとまずこれから、鳳地区の各町へお披露目曳行です。

まずは、駅前ロータリー拡張工事により、どんどんその風景を変えてゆく『蔵王交差点』にて、野田のお出迎えを受けた後は、鳳商店街を『南進』で上がって行き、北王子→長承寺→上へと向かいます。

折り返してJR阪和線の踏切を渡り、野代→新在家→濱寺元町へ。

途中、幾度か遣り廻しも行いながら、濡れた路面を駆け抜けて行きます。

各町もだんじりを出して、歓喜のお出迎え。
町内へと戻り、ひとしきりお披露目して廻った後、鳳小学校へと曳き入れられただんじりは、ここで記念式典へと移行。

だんじりが再び小屋に納まったのは夕方でしたが、それ以降も、町内の方々に新しいだんじりを見てもらえるようにと小屋前に据え置き、大鳥の町は丸一日、お祝いムードに沸いていました。
大鳥の皆さん、この度は新調だんじり完成ならびに入魂式、誠におめでとうございます!

さぁ、明日の『岸和田試験曳き』を挟んで来週もう1台、『岸和田型』だんじりの新調完成により伴う入魂式が行われます!
楽しみは尽きませんね~!
では今回はここまで。
<<前の記事 | 次の記事>> |