岸和田の南上町、工務店へと搬入

今月の初め頃のブログで、泉佐野市は上之郷・下村のだんじりが修理のため、岸和田の《大下工務店》へと搬入された話題をお届けしました。

今年のシーズンオフは、早いところでは昨年の秋祭終了のすぐ後ぐらいから、修復のために工務店へと搬入されるだんじりが相次ぎ、今年に入ってからもその流れは継続しています。
詳しくは、当サイトの『DXコンテンツ』の中にある『だんじり修理情報』を参照して頂ければ、現在修復中のだんじりを各工務店別に見ることができます。

今月の後半から3月にかけては、修復を終えた各だんじりが町内へ戻ってきて、早くも入魂式などが行われますので、おそらく今現在が、各工務店にて修復されているだんじりが一番多い時期と思われます。
その数、約10店舗ほどの工務店に、約30台近いだんじりが搬入されているのですが・・・
2月14日(日)のバレンタインデーに、また一つ、新たに工務店へと搬入されただんじりがありました。
それが、岸和田市・旧市地区の南上町のだんじりです。


午前8時頃より小屋の前にて抜魂式が行われ、その後、トラックにて《植山工務店》へと搬入されました。

南上町のだんじり小屋は南上町1丁目にあり、《植山工務店》は南上町2丁目にあります。
そういう位置関係もあり、この日抜魂式に詰めかけた見物人も、そのまま工務店まで移動し、完全に搬入されるまでを見守りました。

明けて翌日、2月15日(月)。
昨日の賑わいから打って変わって、この日は朝から職人さん達が黙々と作業する、本来の工務店へと逆戻り。
早朝から南上町のだんじりの解体作業が始まりました。

ワタクシは作業の妨げにならないように、遠巻きにその様子を撮影させて頂きます。
さてこの南上町のだんじり、ご存知の方も大勢おられましょう、もとは昭和32年に同じ岸和田の中北町が新調した、同町の先代だんじり。

昭和から平成にかけて、中北町のだんじりとして活躍し、その『速すぎる』とまで評された、中北町自慢の遣り廻しを演じ続けてきただんじりです。
大工は当時、中之濱町に居を構えていた《天野藤一》で、彫師は《木下舜次郎》。

そう、昭和27年に中之濱町のだんじりを製作し、一躍その名を挙げた名コンビによる、『入母屋造り屋根』を持つだんじりであります。

さて次回は、このだんじりの自慢の彫物を、ちょいとばかり掘り下げてみたいと思います。
(次回に続く)
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