春を先取り?…神戸で早くも鳴り物が響き渡る

寒の戻りが思いのほか長く居座ってまして、かれこれ一週間ほど春の陽気がご無沙汰してましたが、明日からようやく暖かさが戻ってくる様ですよ!
春本番はもうすぐそこ!
さて前回までは、2月28日(日)に入魂式およびお披露目曳行が行われただんじりをご紹介してきましたが・・・

今回はちょっと時計の針を前に進めて、また場所もガラリと変えて、こんなだんじりを拝見してきましたんで、それを『春の便り』としてお届しましょ。
それはこちら!

神戸市・東灘区、中野區のだんじりが、足廻りを整備しての試し曳きを行いました。
3月13日(日)の午後・・・

寒の戻りが居座る中、それでもタップリの陽射しが降り注げば、春らしい温もりを感じられる、そんな日・・・
祭礼本番までまだ1ヶ月半以上ある神戸の空に、まるで『春の訪れ』を告げるかの様に、中野區の鳴り物が響き渡りました。

中野區は東灘区の中でも保久良神社の氏地として一番東にあたり、その隣は森稲荷神社の氏地となります。

祭礼日は毎年5月4日・5日の両日ですが、中野の地域にも村の鎮守として中野八幡神社があり、9月にも小規模ながらだんじり曳行が行われています。
だんじりは明治初期に製作されたもので、昭和8年に同じく東灘区の野寄から購入したそうです。
野寄にとっては先々代にあたるだんじり。

平成16年に、大工《平間利夫》、彫師《酒井宏》により大改修が施され、大屋根と小屋根をまるまる新調したほか、獅噛み三面、前後の拝懸魚などを彫り替え、現在の姿になっています。

こちらが今回整備された足廻り。

時にはだんじりを上げて、内部の様子を確かめたりも・・・

この日の曳行はご覧の通り、参加者は私服ながら、だんじりは祭礼時と同じ飾り付けがなされ、行われました。

後ろには『護り(寶)』を固定する網が編まれていますが、『護り』本体はつけられていませんね。

写真でも分かるとおり、新しい足廻りの回転を確かめ、あらゆる曳行に対応できるかどうか点検せねばなりませんので、こうして本番さながらに『とばせ』の練習もします。

『とばせ』…てのは、神戸でのだんじり用語で、だんじりを走らせることを言います。

午後1時半頃から始まったと思われるこの日の曳行は、時間にして1時間半ぐらいでしたが、春を先取りするかのように、祭礼本番に向けて気持ちも高まった事でしょう。

さぁて、明日からぐっと春らしくなるそうです。
これから春の陽気が本格化すると、いよいよだんじりの世界も、動きが活発になってきます。
次々と『だんじり行事』が発表されますので、当サイトの『行事暦』にも注目して頂き、頻繁にチェックしておいて下さいね。
今回はここまで・・・
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