茶屋のだんぢり漫遊録

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応神天皇陵のすぐ横で、2年越しの修復を終えただんじり

 


長かった寒の戻りを経て、ようやく暖かさが戻ってきましたよ!

桜の開花宣言がそろそろ出そうなのですが、来週末にもう一回寒さが戻ってきそうなので、満開になるのはいつ頃なのでしょうね?



さぁそんな春の足音が聞こえる中、こちらのだんじりも待ちに待った春を迎え、桜に先がけて咲き誇りました。



こちら、羽曳野市は誉田八幡宮の、馬場のだんじり。


広くは『誉田馬場』という呼び名でも親しまれているだんじりが、このたび2年越しの修復を経て帰ってまいりました!




この度の修復は《北本工務店》にて行われ、修復彫師は《岸和田木彫会》が担当。



入魂式ならびにお披露目曳行は、3月12日(土)に行われました。


なかなか土曜日に行われる入魂式というのは珍しいのですが、この日は日柄が『大安』であるという事から、この日に合わせて行われたのでしょうか、実は同じ日に富田林市の廿山でも、同じく修復完了しただんじりの入魂式とお披露目曳行が行われておりました。






また、ここ誉田の馬場の入魂式は午後からという事もあってか、会場である誉田八幡宮には祭礼関係者や地域の方々のみならず、多くのだんじりファンが詰めかけていました。





ここ誉田八幡宮は、日本で二番目の大きさを誇る『応神天皇陵』のすぐ南側にあり、その応神天皇を主祭神として祀ってある由緒の古い神社です。



大昔には『藤だんじり』という名の花車が曳き出されたという記録もありますが、それは現在の『だんじり』とは違う物で、ここ誉田の地域で現在の様なだんじり曳行が始まったのは、戦後になってからだそうです。

そして、現在ここ誉田の地域には4台のだんじりがありますが、昭和の頃に曳行されていただんじりは平成8年以降にすべて入れ替わり、現在に至っています。


このたび修復された馬場のだんじりも、平成元年に和泉市の上伯太にて新調され、平成18年にここ誉田の馬場へとやって来ました。



新調当時の大工は《大下工務店》で、彫師は木下賢治。



この日、だんじり本体は午前8時頃に到着し、午前中は入魂式に向けてだんじりの飾り付けや準備が行われ、入魂式での据え位置である誉田八幡宮の大鳥居前へと移動。



入魂式を終え、午後2時よりお披露目曳行へと出発。



境内東側に小屋のある王水町は早くから小屋を開けて、だんじりを前に出してのお祝い。




誉田八幡宮の東側にある神門を出ると、そこは『東高野街道』です。

これを南へと進み、近鉄南大阪線の踏切を越えて古市の町へと入って行って、『蓑の辻』を西へ向きを変え、『竹之内街道』へと入ります。



まさに古代の歴史街道をめぐるコースを曳行して、日本武尊を祭神とする白鳥神社の東側から、再び近鉄南大阪線の踏切を越えて、誉田八幡宮の南大門へと向かいます。




この日南大門の両脇に、馬場と西之口のだんじり小屋があり、西之口のだんじりがお祝いのお出迎え。




こうして大勢の見物客に囲まれて、古い町並みを巡ってきただんじりは、再び誉田八幡宮の境内へと帰ってきました。



春の陽気の心地よさを受けながら、待ちに待っただんじりの修復完成に、地元の方々の喜びもひとしおなのではないでしょうか?


誉田馬場の皆さま、この度はだんじり修復、おめでとうございます。




今回はここまで~。


信濃屋お半悠遊!だんじり録
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