茶屋のだんぢり漫遊録

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小田町だんじり、新調後初めての修復入魂式




前回の岸和田市は春木地区磯之上町の入魂式より、日程は前後するのですが、5月8日(日)、こちらのだんじりが修復を完了し、入魂式が行われました。



和泉市・郷荘地区の、小田町のだんじりです。


平成15年《池内工務店》にて新調されたこのだんじりは、彫師に野原湛水、岸田恭司 各師を迎え、平成17年に完全完成しています。



今回の修復も《池内工務店》にて行われ、新調から約13年を迎え、初めての大修理を迎えました。


今年の5月のゴールデンウィークはそのほとんどを晴天に恵まれましたが、ゴールデンウィーク最終日となるこの日も、朝から抜けるような晴天広がり、まさにお祝い日和となりました。




午前6時に町内を出発しただんじりは、そこから府道30号線へ出て、北へと向かいます。



府道30号線と言うのは、いわゆる『谷町筋』の延長で、堺東→鳳→信太を通って泉佐野方面まで貫く幹線道路で、『泉州十月祭礼』の時には、各地区で遣り廻しの名所が出現する主要道路です。
僕らの世代は通称『13号線』という呼び名で親しまれていました。




小田町の地区は郷荘地区なのですが、和気町と小田町の氏神は府中地区にある『泉井上神社』で、昭和の初期よりこの神社に宮入りしているとか。

ではその神社へ向かう道中、『通称13号線』からJR阪和線・和泉府中駅へと向かう最初の遣り廻し、通称『府中センター』(現・ファミリーマート)へとだんじりが近づいて来ました。



現在、祭礼2日目の午後に行われる『和泉だんじり大連合パレード』でもメインとなる交差点のほか、小田町にとっては宮入りに向かう時も必ず通る交差点であります。



ここで綱を張って、この日1発目の遣り廻し、気合いでクリアです。




ここから和泉府中の駅前を通り、次の遣り廻しは駅の北側第1踏切、『三菱東京UFJ銀行』のある交差点なのですが、府中センターでの遣り廻しを見てから移動すると、この三菱東京UFJ銀行前にはなかなか間に合わないのであります。



この交差点は、曲がり角こそ広いのですが、曲がった後は急激に道が狭くなり右にカーブしてゆきます。

和泉市内でおそらく最大級と言えるこの小田町のだんじりが、遣り廻しを終えた勢いそのままに、この曲がりくねった狭い道を駆け抜けて行く様は『迫力の一言』に尽きるのです。




祭礼でその光景が見られるのは、祭礼2日目の早朝、宮入りに向かう1回のみです。




さて、泉井上神社の鳥居をくぐり、境内へと進むだんじり。



昔はこの鳥居ももっと小さいものでした。

鳥居が新調される前は、小田町のだんじりは箱棟を外してくぐっていたと思います。





神社での入魂式を終えまして・・・




今度は逆方向から、『旧・府中センター』を遣り廻し!



道の両側に四角い建物が並ぶ中から姿を見せただんじりは、そのままの勢いで見事に遣り廻しを決めます!



これぞ『大連合パレード』の雰囲気であります。




現在、JR阪和線・和泉府中の駅前は再開発が著しく、道路の形状も大きく変わりつつあります。

その中を、新しく出来た交差点でこの日4回目の遣り廻しを決め、再び13号線へと戻ってきただんじり。



あとは市役所の近くを曳行しながら、地元・小田の町内を目指します。



纏が左右2本あるのも、特徴の一つですね。




最後は新道のジョイフル前にて遣り廻しを決め、入魂式、並びにお披露目は無事に終了しました。




祭礼時の『大連合パレード』は大変な見物客が押し寄せますが、朝の宮入りは見物客も少なく、見やすいです。

そういう穴場時間を狙っての見物は、ワタクシのオススメであります。




小田町の皆さん、この度はおめでとうございます。


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