64年ぶり!・・・北河内型のだんじり新調!《その3》

前回・前々回と、回を分けてお送りしてきた大東市は御領のだんじり新調の話題。

それだけ『北河内型』のだんじり新調という事が大きなニュースである事と、ブログ的に触れたいことが多くて、回を重ねてしまいました。
いよいよ今回は、だんじり本体を拝見させて頂きましょう。
まずは姿見から。

先代よりも背丈を25cmばかり上げたそうで、この大きさで、いわゆる『北河内型』の標準的な寸法なのではないでしょうか?
後ろからの姿見。

見送り部分に三枚板の彫物が組み込まれてあるのは先代から引き継いだもので、元来の『北河内型』よりも、彫物の密度が濃いのですが、それでも見送り部分には、『護り(寶)』を固定するための三角の網が編まれてあります。
大屋根側の車板の龍。

先代と見比べてみましょか?

小屋根側の車板の獅子。

これも先代と見比べてみましょか。

如何ですか?
どれもなかなかの作品。
見送り三枚板は、『太平記』からの三場面。
右は『後醍醐天皇、隠岐より帰還す』の場面。

左が『児島高徳、桜の木に歌を詠む』。

正面は『楠公子別れ櫻井の驛』なのですが、護りを固定する網で全体像は見れず。

土呂幕は六面とも『退治もの』で統一されていますが、担い棒によってその全体像は拝めず・・・

『仁田四郎の猪退治』であることはお分かり頂けると思います。
これはまぁ『北河内型』のだんじりである以上、致し方のない事でござんす。
なので、担い棒のかかっていない後面の土呂幕『鬼若丸の鯉退治』をば・・・

しかしどれも皆秀逸で、見ごたえある作品なのではないでしょうか?
今年の秋祭には、是非とも多くの方に足を運んでもらって、その目に焼き付けて頂きたいだんじりであります。
さてお披露目曳行を終え、小屋へと納められる新調だんじり。

菅原神社の奥にある小屋へ、会館前を通り過ぎて方向を変えねばなりません。

狭い場所での懸命の舵取りにより、無事に、だんじり新調に合わせて新築された小屋に、だんじりが納まりました。

暑い暑い日でありましたが、御領の皆さんの『やり切った感』に満ち溢れた表情は、だんじり新調が完成した喜びと合わさって、晴れやかなものに感じられました。

御領の皆さん、この度はだんじり新調、本当におめでとうございます。

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