茶屋のだんぢり漫遊録

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秋の足音…ふたつの入魂式《後編》



9月11日(日)に行われた様々な『だんじり行事』の中から、ふたつの入魂式をお届けしている第2弾。


泉佐野市は上之郷にて下村の入魂式を拝見していたワタクシはそこから阪和道をひた走り、堺インターへと降り立ちました。


目指すは八田荘地区東堀上の入魂式です。




東堀上は堀上町の一部で、自治会が堀上町とは別ということで『東堀上』を名乗っています。

昭和53年に堀上町が《池内工務店》にて現在のだんじりを新調し、八田荘のみならず堺・泉北一帯にセンセーションを巻き起こして以降、各町が相次いでだんじりを新調、または修復する流れの中で、昭和62年に東堀上が《池内工務店》にて新調したのが、腰廻り三段のやや小振りな『岸和田型』だんじりでした。




約30年にわたり活躍しただんじりに別れを告げ、この度、忠岡は道之町の先代だんじりを購入
この度、晴れて入魂式を迎えました。




東堀上は八田荘連合に名を連ね、『八田荘だんじり祭』に参加していますが、氏神は八田荘の『鈴の宮』蜂田神社ではなく、深井地区の野々宮神社になります。

先代だんじりの交差旗や後ろ旗にも、『鈴の宮』ではなく『野々宮』の紋が入っていたのをご存知でしたか?




なので、この日も入魂式は、野々宮神社にて行われました。




午前6時過ぎに町内を出発しただんじりは泉北1号線を越えて野々宮神社へ宮入りし、神事のあと、午前8時に再び町内を出発して八田荘地区をお披露目曳行して回りました。





さてだんじり本体について触れていきましょう。



このだんじりは大正12年、忠岡が生んだ名匠・櫻井義國の手により製作されただんじりで、彫師も櫻井義國を責任者に、一元林峰、小川金平が脇を固める作品。



長年、生誕の地である忠岡で愛され、激戦をくぐり抜けてきただんじりの、第二の活躍の地は堺市の八田荘でした。
スラリとした姿見で、背の高さが印象的なだんじりですね。




広大な地区内をぐるりと一周するコース上には、遣り廻しのできる機会が3回のみということで、遣り廻しの回数こそ少なかったですが、大勢の曳き手に曳かれただんじりは、アップダウンの激しい地区内を力強く曳行し、お昼を前に、お披露目曳行は無事に終了しました。




朝のうちは随分涼しかったのに、東堀上のお披露目曳行が終わる頃にはすっかり夏の気候に戻っておりましたが、秋の足音は確実に近づいて来ておるのを実感したこの日でありました。



ここ八田荘地区を含め堺市内の各地区は、9月18日(日)に試験曳きを迎えます。


『岸和田だんじり祭』が最終日の盛り上がりを見せる中、堺市でも『だんじり祭』の幕が上がりますよ!


皆さんも気になる方を選択して、もしくはハシゴして、だんじり見物にお出かけ下さい!




東堀上の皆さん、この度はだんじり購入に伴う入魂式、おめでとうございます。


では今回はここまで~!


信濃屋お半悠遊!だんじり録
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