茶屋のだんぢり漫遊録

目次

『初えびす』に今年の願いを込めて

 


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ではブログ本編。



この時期は『えべっさん』にまつわる話題。

昨年の事なんて覚えちゃいませんが、確か柏原市の黒田神社にて行われる『七日えびす』(別名:柏原えびす)の話題をお届けしたんじゃないでしょうか?






一般的な『十日えびす』よりも3日早い『えべっさん』なのですが、今回ご紹介するのは、さらに早く始まる、おそらく日本で一番早く始まる『えべっさん』をご紹介したいと思います。


もう『だんじりネタ』とは言えないのですが、愛知県は名古屋市の中心に、『熱田神宮』があり、その境内に摂社・『上知我麻(かみちかま)神社』というのがあります。



その『上知我麻神社』の拝殿の両側に、戎さまと大黒さまを祀る小さなお社があるのですが、この、戎さまのお祭りとして行われるのが



『初えびす』

です。


何がすごいって・・・


1月5日から始まる『えべっさん』という事で、まぁおそらく日本で一番早く始まる『えべっさん』なのですが・・・

その始まる瞬間よ・・・



1月4日の夜11時過ぎから、多くの参拝者がここ、上知我麻神社の敷地に続々と集まって来ます。



敷地内にはあちこちに、えべっさんの縁起物である『福熊手』や『えびす札』を授与するための臨時の建屋が設営されてあります。



その各建屋の前に詰め掛けた大勢の参拝者が、その瞬間を今か今かと待ち構えております。

それはもう、今にも飛びかからんと構える猛犬の如くの有様で、非常に鬼気迫る勢い。

敷地の中央には警察がヤグラを組み、
『今しばらくお待ち下さい!前の人を押さないで下さい!』
を繰り返す・・・



尋常やないよ、この雰囲気・・・
なんでこんなピリピリしてるん?


そして、1月5日の午前零時を迎えたその瞬間!



『うぉぉぉぉーーーーー!!』



という怒号と歓声が沸き起こり、一斉に『福熊手』や『えびす札』の授与が始まりました!



それはもう争奪戦!


境内のあちこちで怒号と歓声が上がり、時には何かを奪い合う参拝者まで出てくる殺伐ぶり・・・




これは何かと言うと、先ほども日本で一番早く始まる『えべっさん』と申し上げた通り、その始まった瞬間に授与される『一番熊手』や『一番札』は、たいへん御利益があるとされておるんですな。




で、何としてもそれらを手中に収めんと、手ぐすね引いて待ち構える大勢の参拝者で、境内はごった返すんであります。

そして始まった瞬間の怒号と歓声の入り混じった争奪戦は、この『初えびす』の名物なんだそう。


なんか・・・『えべっさん』の本場は関西なんですが、こんな風景は関西じゃ見られへんかな?

関西じゃ西宮神社の開門行事が有名ですが、あれは拝殿までの猛ダッシュが目的ですね。

トップグループは風のように駆け抜けて行きますが、後続の集団は単なる行列参拝と化してしまうので、こんなに殺伐とはしていないでしょう。



始まってわずか数秒で、『一番熊手』や『一番札』を手にした人たちが、満足げな表情を浮かべながらゾロゾロと出て参ります。

この熊手、中で1万円、大が2万円特大が3万円するそうで、それが正に飛ぶように売れるんです。

さすがは祝い事にお金を惜しまない尾張地方の人々。
大阪商人は縁起物にもすぐソロバン弾きますさかいになー。




実はワタクシ、この熱田神宮摂社・上知我麻神社の敷地内にて行われる『初えびす』には、2年前にも訪れておるんですが、その時は始まる瞬間に間に合わなくて、敷地の外でその怒号や歓声を耳にしたんです。

なので今年は、何としても始まる瞬間を目にしようと、リベンジのために行きました。

ええ、わざわざ名古屋まで。



で、ワタクシ自身は熊手もえびす札も購入しておりません。


だってワテは浪速の商人でっせ。

昔から今宮戎さんと付き合いさせてもろてますねん。
簡単に裏切りまっかいな!

その長い付き合いと信用が、円滑な商売の秘訣でんがな!

明日から始まる『十日えびす』は、またよろしゅうお願いしときまっせ!


ほな今回はこのへんで・・・


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