初めて見た!…東吉野村の太鼓台

あ~、冬や冬や冬、冬!
毎日毎日寒いですわ・・・
節分を過ぎて立春を迎え、暦の上では『春』なのですが、まだまだ続く寒さにもうしばらく冬眠していたい今日この頃です(←語彙力なさすぎ)
奈良県は平城宮跡にて昨年から始まった『奈良・大立山まつり』が、今年も1月25日(水)~29日(日)の両日にわたり開催されまして(なんや、アレって毎年やるんかい…て、コラ!)、今年はなかなかお目にかかれない貴重な出し物が参加しましたので、その様子をお届けします。

この『奈良・大立山まつり』は、奈良を盛り上げようと企画された地域活性イベントで、今年が2回目。
世界文化遺産である平城宮跡を会場に、奈良を守護する『四天王』を再現した巨大な『大立山』が練り歩きます。

それに併せて、奈良県内各地の伝統芸能や、各市町村ごとに味を競う『あったかもんグランプリ』など、数々の催し物が一同に集まるイベントです。

昨年はここに、『戸閉祭』の名で知られる広陵町・箸尾のだんじり4台が参加し、なかなか見れない貴重な場面が見れました。

箸尾のだんじり本体も、普段なかなかゆっくりお目にかかれないので、飾り付けがされる前の時間帯を狙って見に行きましてね、彫物などをゆっくり鑑賞させて頂いたのがもう去年のこと。

で、今年は28日(土)に、吉野郡・東吉野村の『小川まつり』の太鼓台が2台と、橿原市は今井町のだんじり2台、29日(日)には大和高田市の大和のだんじりが参加しました。

お目当てはその東吉野村の『小川まつり』に担ぎ出される太鼓台。
会場に搬入されてくるのを待ち構えて、そのお姿を拝見!

写真では見たことがありましたが、こうして実際に目の当たりすると、ものすごいですな。
この姿見!・・・

『小川まつり』には8台の太鼓台が出されるそうですが、今回参加するのはその中の2台で、こちらは『小川太鼓台』と申します。
『大和型』と呼ばれる形式の太鼓台で、社殿型の屋根を持ち、前後に唐破風と、その上に急勾配の千鳥破風を併せ持つという複雑な構造。

その千鳥破風に群がるように配置された彫物が、見る者の目を釘づけにします。
製作された年代や大工は不詳ですが、この彫物、だんじりにもよく見るノミ跡ではござらぬか?

唐破風の上には獅噛み。

千鳥破風の上には一応『鬼板』と表記しますが見事な唐獅子。

箱棟には龍。
『枡合』と表記するか、太鼓台なので『狭間(さま)』と表記するか、こちら『天の岩戸』。

その下の虹梁は『富士の巻狩り』。
彫師は《彫清》三代目・柳原清蔵もしくは四代目・柳原清三郎と言われ、おそらく明治期の作品かと。

だんじりでは、なかなかこういう構図の彫物にはお目にかかれませんので、これは貴重でありましょう。

では次回は、この『奈良・大立山まつり』のイベントの様子などをリポート致します。
(次回に続く)
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