茶屋のだんぢり漫遊録

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海の向こうでは今年の『祭礼』が早くもスタート




連日、寒さの底が続いております。

『だんじりシーズン』としてはまだまだ冬眠期間としておきたいところなのですが、もうね、海の向こうの淡路島では、今年の『祭礼』としての第1弾が始まっております。

毎年2月11日の祝日に行われるのが、兵庫県洲本市・由良湊神社『ねりこ祭り』であり、大小7台の太鼓台が参加します。




淡路島と言えば、数多くの太鼓台が現存し、その『太鼓台』のことを地元では『だんじり』と呼んでおり、また曳き廻すタイプのだんじりも現存していることから、曳き廻すタイプのだんじりを『曳きだんじり』、太鼓台を『舁きだんじり』と呼んだりもしますが、その呼び名はあくまで区別するためのもので、淡路島で『だんじり』と言えば、一般的に『太鼓台』を指すわけです。



ワタクシ自身が、これまで淡路島とはご縁が薄く、ブログでもあんまり触れてこなかったジャンルですね。




この『ねりこ祭り』はですね~、かぞえ三歳を迎えた子供さんの『氏子入り』をお祝いするのがそもそもの目的で、太鼓台はまぁ・・・それに華を添えるというか、お祝いに駆けつけるための役割で、太鼓台が活躍する本祭礼は7月31日の『夏越し祭り』にて行われます。



この日『氏子入り』を果たした子供さんたちは、地面に足をつけないよう、担がれたり横抱きにされたりの状態で、由良湊神社から接社である若宮神社までリレー形式で練り歩きます。




この由良という地域は、大阪府から見ると岬町の対岸に位置し、いわゆる『友ヶ島水道』を挟んだ西側になります。



穏やかな内海の水面の青と空の青とが重なり合って、それはそれは気持ちの安らぐ風景が広がりますが、毎年2月11日という日程上、海風が吹くとなかなか厳しい寒さのもと行われます祭になります。



参加した大小7台の太鼓台は、ねり子さん、神輿渡御に続いてお旅所までの距離をお供するのですが、本祭礼に比べれば参加者の人数も多くなく、以前はそれでも境内で担ぎ上げたりもしていましたが、今年はどこも担がれることなく、台車に載せたままの渡御となりました。




また淡路島の太鼓台と言えば、淡路が生んだ名匠・開正藤をはじめ、高松彦四郎などの手による彫物を自慢とする太鼓台も数多く存在しますが、ここ由良湊神社の祭礼に参加する太鼓台は、彫物を自慢とするものは少ない側面もあります。

まぁ一年を通して『だんじり』を見て回る者にとっては、『祭礼』的に、今年も始まったなぁ・・・的な見方をするものであります。





ここ淡路島における各地域の祭礼は、これから春のシーズンにかけて数多く行われますが、日曜日に開催される地域は、こちらの『だんじり行事』と重なる場合も多く、なかなか淡路島に足が向きにくいのも、これまで当サイトや当ブログにて頻繁に登場しなかった所以でもあります。

さぁ今年は、少しでも多く、これらの太鼓台をご紹介できる機会が訪れるでしょうか?




あまり過度に期待されましてもしんどいので、あまりアテにされませぬよう、淡~い期待程度で留めておいて頂ければ助かります。


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