春が来た!…楠公生誕地に『曳き唄』が響く!《其之弐》

さぁさぁさぁ!…前回は小難しい話に終始しましたが、今回は当日のリポートに入って行きます。
3月19日(日)・・・
今年の3月はいつにも増して気温の乱高下が激しく、昼間は暖かくても朝晩の冷え込みは真冬並みといった日が多く、この日の早朝もかなりの寒さ。
そんな中、千早赤阪の山深い地域を、静かに旅立つだんじりがありました。

そう、ご存じ中津原。
午前10時頃には役場近辺まで到着していたいと言う事で、早朝・午前7時半の出発です。

周囲に民家もない、山林の中にひっそりと佇む中津神社から、細い山道を曳き降ろされてきます。
マイクを使った『曳き唄』も午前9時までは許可されていないので、太鼓の音だけが山間の村にこだまします。

普段の祭礼でもなかなかここまで足を運ぶ見物客もおりませんが、こんな日はチャンスと思って詰め掛けた見物客が見守る中、府道へと出てきた中津原のだんじりは、ここから片道6kmはあろうかという、未知なる旅へと出て行きました。
さぁ時間は流れて午前9時。
所変わってこちらは森屋の出発風景です。

もうこの時間には絶好の青空が広がってましたね。
やっぱり『だんじり行事』はお天気に限ります。

そして午前9時を過ぎているという事でマイクで唄っても良い時間となっております。
森屋のだんじりも名調子を響かせながら会場へと出て行きます。

秋の祭礼本番に、建水分神社から御神幸してきた神輿を奉安する御旅所のことを『比叡の前(へのま)』と呼ばれていますが、その『比叡の前』のある場所が、この森屋の町内になります。
さぁそして10時を少し前に、建水分神社の宮本である水分のだんじりが出発。

時間の都合でその他のだんじりの出発風景は押さえられませんでしたが、こうして6台のだんじりが、会場となる『くすのきホール』の駐車場へ向けて動き出す瞬間というのは、気持ちが高まります。
なので、ワタクシ個人的にも、こうしたイベントの日の各町の出発から会場周辺までの道中はけっこう好きです。

各町それぞれの方角から次第に集まって来て、徐々に鳴り物や『曳き唄』が近づいて来て、やがてだんじり同士が合流し、待機場所にて時間待ちするまでのプロセスは、イベントを楽しむ上でかなり重要視している部分なのです。

祭礼本番とはちょっと違う、こうした始まりの雰囲気というのは、記念イベントならではのものでありましょう。
さ~て、またまた所変わってこちらは会場となる『くすのきホール』の駐車場です。
各町だんじりの入場をご覧いただきましょうか。
この日の段取りとしては、各町それぞれの時間に出発しただんじりが、『くすのきホール』を挟んで東西から3台ずつやって来て、10時半までにそれぞれの待機場所にて時間待ちというものでした。
そして合図とともに入場ということで、『比叡の前』への入場順と同じく、水分→森屋の順で入場を開始しました。
が・・・
こここらはまだブログに登場していない町からご紹介して行きましょう。
川野邊のだんじりです。

昨年の春に《吉為工務店》にて修復されたのが記憶に新しいですな。
桐山のだんじりです。

屋根の飾目が、獅噛みではなく龍の頭部が垂れ下がっている形。
続いて二河原辺のだんじり。

6台ののだんじりの中でも強烈な個性を放つ『五枚板』式のだんじりですよ~!

そして最後は遠路はるばるやって来た中津原のだんじり。

これにて千早赤阪村6台のだんじりが一同に集合しました。
この内5台はまぁ、毎年の祭礼で顔を合わせていますが、ここに中津原が加わる事で、村の記念イベントとしての意味合いが俄然増すというもの。

さてこの続きは次回に譲ります。
南河内ネタ、しばらく続けて行きますよ~!
(次回に続く)
<<前の記事 | 次の記事>> |