茶屋のだんぢり漫遊録

目次

次々と60周年を迎える各市町村、ここ大東市でも・・・《その2》

  


前回からの続き。

大東市の市制60周年を記念した『大東だんじり大集結』

のリポートに入って行こうと思います。



4月2日(日)の事でございます。


この日大東市内では、会場から遠い町ほど朝早い時間からだんじりが出発し、その道中で他のだんじりが合流するという形で、会場までの移動曳行が行われていました。

が・・・!


ワタクシ自身はまずは早朝から岸和田市の上町の入魂式、さらに包近町の楠本神社への曳き入れを見届けてからの移動になりましたので・・・


『大東だんじり大集結』の会場に到着したのは、この日参加するだんじりの内1/3ぐらいが入場した後でした。



とは言え、子供だんじりを含む26台ものだんじりが入場してくる途中です。
まだまだ半数以上のだんじりの入場を拝めます。


こんな風に会場の入口には大きなゲートが設営され、1台1台の入場をスモークで演出しています。



ただでさえ巨大な『北河内型(讃良型)』のだんじりが小さく見える程のゲートです。



そしてゲートをくぐって入場してきただんじりは、そのままレッドカーペットを進んで来るという、どこぞの国際映画祭の様な豪華な演出がなされています。




さて今回会場となった『大東中央公園』は、本当に大東市のほぼ中央に位置する場所にあり、子供用の遊具などはなく、ガラーンとした原っぱのような公園。

それもそのはずで、ここは『防災公園』としての役割を果たしており、ヘリポートを完備していて、いざ大規模な自然災害が起これば、ここが市民の避難所となり、救援物資の受け入れや仕分けなどが出来るようになっている公園なのです。



さぁそんな場所なので、市内に30台以上を数える大東市のだんじりを受け入れるには最適な場所であります。




しかしながら今回、市内東側に位置する四条地区から、北条各町のだんじりが諸事情により参加できなかった事は残念ではありますが・・・

それでも26台ものだんじりが、こうして一同に集まった事は、大きな喜びであります。




さて、そんな話をしている内に、すべてのだんじりが入場を終えまして、会場の奥にズラリと並べられました。




モチロン視界には入り切りません。

写真もブロックごとに分けて撮らなきゃ入らんのです。





かつては大東市も、40周年、50周年と、10年ごとに記念行事などは開催されてきたと思うのですが、こうして市内各地のだんじりが一同に会するのは初めての事でありましょう。



ご存知の様に大東市内のだんじりは、その大半が『北河内型(讃良型)』と呼ばれる巨大なもので、これを動かすには相当な人数を必要とする他、長距離の移動や走っての曳行などには不向きな側面があります。



またトラックで運ぶにしてにも、大屋根を外さなければならないので、気軽にトラックでの運搬も出来ません。

もし大屋根を外さずに運ぶとなれば、去年の『だんじり in 大阪城』の時に御領のだんじりを運んだ様に、座の低い大型トレーラーが必要となり、積み下ろしだけでも非常に大掛かりな作業が必要となります。



さらに大東市内はほぼ全域にだんじりが現存しており、そうした巨大な各町のだんじりを、一同に集めるのは非常に困難を極め、これまでそんな話が出る事はあったかも知れませんが、なかなかまとめ切るのは難しかった様に思えます。


今回、それまで成し得ることの出来なかった事が実現できたのは、それを実行可能で現実味のある話にまとめるプランナーの存在、協力するスポンサーやイベント会社の尽力、そして何より、だんじりを保有する各町保存会の方々の努力と結束力の賜物である事は、疑うべくもない事でしょう。



また昨年の御領のだんじり新調や各だんじりの修復、西諸福や灰塚、そして御領の『だんじり in 大阪城』参加に伴うイベント実績など、大東市全体が『だんじり熱』にあふれ、イベントにだんじりを曳き出そうという気運が高まっていた事も、今回のイベント実現を後押ししたのであろうと、ワタクシなんかは看ております。




さて午後からは『だんじりパフォーマンス』へと移行するのですが、さすがに1台1台すべてにパフォーマンスをしてもらっていたら、とてもじゃないけど時間が足りないのか、各ブロック代表によるパフォーマンスとなりました。



それでも、数台ものだんじりが重なり合って動かされる光景は、こんな機会にしか見れないものでしょう。




その後は各町のだんじりが退場。

入場時と逆パターンで、整列していた場所から中央のレッドカーペットを通って、入場時にくぐったゲートを出て退場です。



元より激しく動きには不向きな『北河内型』のだんじりは、ゆっくりと雄大に進む姿にこそ、その味や魅力が集約されているもの。

それゆえ、1台1台の悠然とした入場と退場にかけるこの時間こそが、このイベントのみどころでありましょう。



すべてのだんじりを集めるには至らなかったものの、これだけのだんじりを一同に集めた実績は、後世まで残ること間違いありますまい。




これが後々、大東市をはじめとした北河内地方全体の活性化や発展につながることを願いながら、この記念すべきイベントのリポートとさせて頂きます。





次回はね~・・・



この日に見ただんじりを、ちょいとゆっくり鑑賞して行きましょうかね~。



信濃屋お半悠遊!だんじり録
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