春のだんじりピークデー《その2》名塩中之町編

ブログを1週間ご無沙汰している内に、九州から関東あたりまでが梅雨入りした模様ですね。
とはいえ、この先1週間ぐらいは、まとまった雨は降らない模様です。
梅雨が本格化するのはまだ先のようです。
6月はあんまり『だんじり行事』がないのですが、この梅雨が後半に入る頃には、『大阪夏祭』が開幕します。
平野区ではそろそろ『制動テスト』を行う町があるんじゃないですかね~?
さぁそんなご時世ではありますが、ブログの方は前回から始まったシリーズの第2回目です。
4月23日(日)にあちこちで行われた『だんじり行事』をご紹介していくのですが、今回はこちら!

兵庫県は西宮市の山手方面へ飛びまして、西宮名塩でございます。
名塩中之町のだんじりが、このたび地車庫を新築致しまして、その竣工祝賀式典が行われました。

名塩中之町のだんじり小屋といえば、知る人ぞ知る特殊な形状の小屋だったんです。こちら!

これが元々の小屋。
分かります?

そうです。
実はだんじりを横向きに収納していたんですね~!

とは言いましても、だんじりは横移動ができる構造にはなってませんから、要するに『スライド式』に移動させて、小屋からの出し入れをしていたんですな。
今からご紹介する写真は、一昨年の平成27年3月に、だんじりを修復した入魂式の日に撮影されたものです。

お披露目曳行を終了して、だんじりを小屋に収める場面が写っております。

ご覧のように、手作業にてだんじりを横移動させている様子が窺い知れます。

いかに手間と労力を要するかが分かり、これを毎回毎回行うのは、さぞかし大変であることは一目瞭然でありましょう。


建物そのものはそれなりに年数を経ていますので、なかり長年にわたり、中之町はこの小屋にてだんじりを保存してきたのでありましょう。

この度、晴れて会館の隣に通常形式の地車庫を建設した中之町。

他のだんじりにとっては当たり前の事なのですが、こんな当たり前の事が、実はとてもありがたい事なのであることを、再認識させてくれます。
だんじりの出し入れが容易になったことは、中之町の皆さんにとっては、大きな喜びなのであります。

さてだんじり本体ではありますが、こちらは製作年代、大工、彫師とも不詳のもので、おそらく明治期?には現存していたのではないかと目される年代物のだんじり。

『宝塚型』に準ずる形状の、きわめて『大阪型』に近い形状のだんじりですな。

屋根廻りに龍の尻尾の彫物が絡みつく珍しい細工がなされており、一昨年の平成27年3月に、文化庁が認定する地域活性化事業の助成金を活用し、屋根廻りや台を新調交換するなどの大修理を経験しています。
この、だんじり大修理を経て、次はいよいよ小屋の建て替え!・・・という事で地域の皆さんの尽力により、今回だんじり小屋が完成を迎えたのであります。

お披露目曳行は本当に小屋の前の道(名塩を東西に貫く一本街道。176号線の原形となった道です)を少し行ったり来たり。

そして旧小屋の前で行きつ戻りつ。

お昼を迎えた頃に、無事だんじりは新しい小屋へと納められました。

名塩中之町の皆さん、この度は新しい地車庫の竣工、誠におめでとうございます。
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