茶屋のだんぢり漫遊録

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忘れちゃならねぇ!…5月に春木で入魂式




7月に入りて一週間・・・

前回は台風に絡めて話を進めましたが、台風よりも何よりも、とんでもない豪雨が九州地方を襲ってしまいました。

被害に遭われた方々には心よりお見舞いを申し上げますとともに、1日も早い復旧、復興をお祈り致します。


近畿地方には特に何も被害も出ておりません。
少し前のブログで『今年の梅雨は降る時にドバッと降るのかも』とは書いたものの、あまりに一極集中型の豪雨とは、お天道様もいささか不公平ではござらぬかと思いますけどね。


さて本格的な夏祭の訪れを前に、今回のブログは5月に行われた『だんじり行事』の中から、触れておきたいものを一つお届けしておきましょう。


5月21日(日)・・・



岸和田市は春木地区にて、春木旭町のだんじりが修復を終え、入魂式ならびにお披露目曳行が行われました。



春木地区の中で唯一、南海本線の山側に位置する春木旭町のだんじりは、午前6時に町内を出発して、まずは南海本線の踏切を海側へ渡り、目指すは氏神・弥栄神社



気合いもろとも豪快な遣り廻しで神社へと宮入りしただんじりは、境内にて入魂式。




平成元年に先代だんじりを春木大国町に売却し、平成4年に完成を見た現在の旭町のだんじりは、大工は《天野工務店》、彫師は松田正幸を責任者に、松田正彦、木下賢治各師が腕をふるった作品。



現在、修復は《大下工務店》が受け持ち、今回も同じく《大下工務店》にて修復されただんじりは、入魂式に先がけて4月のうちに工務店から町内へと搬入され、晴れてこの日に入魂式当日を迎えました。




まぁしかし今年の『だんじり行事』は晴天に恵まれております。

この日も早朝から気持ちの良いお天気のもと、入魂式を終えただんじりは弥栄神社から紀州街道へと出て、そこから春木地区各町をお披露目曳行に出ます。

とは言え時間の都合もあり、磯之上町方面へは向かえないので、戎町、大道町、磯之上町は纏を持って神社の出口のところでお出迎え。




やがて松風町へと立ち寄り、再び紀州街道へと戻っただんじりは、そのまま春木南へと走り抜けます。



折り返して来ただんじりは、祭礼時には春木地区の年番本部が置かれることから『本部前』と呼ばれる交差点を、春木駅へ向けて遣り廻し。




現在、春木地区の祭礼に於いて、メインとされる遣り廻しポイントは春木駅のすぐ海側にある『ラパーク前』ですが、現在の周回コースが設定される前は、春木地区での遣り廻しポイントとと言えばこの『本部前』がメインでした。




ワタクシ自身、現在は岸和田の旧市地区の祭礼に関わっていますので、なかなか春木地区の祭礼には足が向きません。
しかし、そんなワタクシもかつて中学生の頃、この交差点で遣り廻しを見ていました

また平成の始め頃、春木地区でだんじり新調が盛んであった頃、入魂式のたびにこの交差点でだんじりを見た記憶があります。



なので、この『本部前』での遣り廻しは、ワタクシ個人としましては懐かしの場所なのであります。



さてさて、春木旭町のだんじりはやがて駅前へとやって来まして、現在のメインとされる『ラパーク前』にて豪快な遣り廻しを披露。



現在の周回コースを2周回って、やがて南海本線の踏切を山側へと越えて、無事に町内へと戻りました。





3月、春の訪れとともに『だんじりシーズン』が幕を開け、以来、恒例イベントや祭礼本番なども挟みながら、各地で祝賀的なだんじり行事も行われています。

その中で、今年は泉州地方でも岸和田の旧市地区をはじめ、貝塚市の名越町の新調もあり、遣り廻しを伴う入魂式も盛んに行われています。





この先7月にもそうした入魂式が予定されている他、9月にはさらに数台の新調だんじりがお目見えします。


今後とも泉州地方の『だんじり行事』からも目が離せません。


しばらくは夏祭たけなわですが、この夏の向こう側に、そうした泉州地方のだんじり行事が見え隠れする季節がやって来ました。


まずは、目の前に迫る各地の夏祭から一つ一つ、追いかけて行きましょう。





春木旭町の皆さん、この度はだんじり修復おめでとうございます。

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