茶屋のだんぢり漫遊録

目次

まさかの豪雨に・・・



7月が終わりまして、8月に入りました。

6月の終わり頃から始まった『夏祭シーズン』も、終わってみればあっと言う間




ワタクシも『夏祭シーズン』を終えてしばらく放心状態に陥っていたのですが、気づけばブログ更新も放置していたので、あわてて通常営業に戻ってきました。

さぁ、そんな約1ヶ月以上にわたり続いていた『夏祭シーズン』の中でも、修復を終えただんじりの入魂式もありました。

その中でも、特に書いとこうと思うのが一つありましてねぇ。


こちら!



7月30日(日)に入魂式が行われた、岸和田市は『南掃守地区』、西之内町のだんじりです。



今年の1月から《植山工務店》にて修復されまして、事前に町内へと搬入されていただんじり。
当日は早朝5時過ぎに小屋から出され、町内広場の敷地内に新たに建設された小屋の前に据え置かれました。



だんじり本体に大きな変化はありませんが、今回の修復に伴い、正面交差旗、金綱、水引幕を新調されたとの事。


さて午前6時のちょいと前に町内広場を出発しまして、氏神である兵主神社へと向かう西之内町のだんじりですが、出発前から曇り空で、時折雷が鳴る空模様



今年はご存知の通り、7月の初旬に九州で記録的な豪雨により甚大な被害が出た他、日本各地でも一点集中的な豪雨が頻発しています。

図らずも梅雨のシーズンにワタクシがこのブログでも書いた通り、今年の夏は降る時に固まって降る傾向になりましたが、まさか今からそんな雨が降るのではあるまいな?・・・と警戒しておったのですが・・・



だんじりの方は午前6時過ぎに兵主神社へと到着。
名物・宮入りの遣り廻しにて境内へと飛び込んだだんじりは拝殿前に据え置いて入魂式に移るのですが・・・



その時からポツリポツリが雨粒が落ち始め、だんじりには早くもシートがかぶせられました。




そして、宮出しを待つ間に恐れていたことが・・・


ザァァァーーーーーーーー!!!

ゴロゴロゴロゴローーーーー!!


轟く雷鳴とともに、バケツをひっくり返した様な豪雨に見舞われました。



特にコレといった雨対策もしないまま現場に来ていたワタクシは為す術もなく、その場で雨に濡れるしかありませんでした。


さぁ、そんな中でも入魂式を終えただんじりは宮出しの遣り廻し



写真をご覧いただければわかる通り、この有様です。



こんな気象条件の中ですが、入魂式後のお披露目曳行は、予定通りのコースで行われました。



基本、岸和田をはじめとする泉州各地のだんじりは、曳行日に雨など関係なく曳くものですが、『雨なんかものともせず』とは、こういう事を言うのですな。




さて、叩きつける様な大雨は30分ほどで治まり、次第に雨も上がりまして、あっと言う間に晴れ間が広がりました。

残ったのはずぶ濡れになった衣服のみ。

さっきまでの雨は何やったんや?・・・


予定通りの曳行コースを回る西之内町のだんじりは、やがて屋根のシートも取り払われ、通常の曳行の姿となりました。



さっきまでの雨なんか、初めからなかったかの様に曳き廻されておりますので、ブログの方も通常に戻りましょう。


西之内町のだんじりは、昭和11年に大工は《絹屋》絹井楠次郎により製作されたもので、新調当時から現在まで『二重破風入母屋造り』の屋根を守っているだんじり。



彫師は木下舜次郎と松田正幸によるもので、正面土呂幕の馬乗りに関しては、当サイトの『だんじり紹介ページ』にある通り、福島正則なのか黒田長政なのか判断が分かれる作品。




氏神である兵主神社は西之内町の町域にあり、南海本線の『和泉大宮駅』にある『大宮』とはこの神社のことを指します。

掃守郷12ヶ村の総社で、隣接する中央公園も、もしかしたら昔はこの神社の敷地だったのかも知れません。




さてさて、規定時間の午前8時まで、広い町内のあらゆる場所を舞台に、都合16回の遣り廻しを披露しながら、お披露目曳行は無事に終了。


空はすっかり晴れ渡り、すでに夏の猛暑が戻りつつある中、ホンマにあの雨は何やったんや?・・・て思う様なだんじり行事でした。




考えてみれば、ワタクシ自身は今年は1月から、『だんじり行事』も祭礼本番も、ほとんど雨には当たらずにこの日まで来ていました。

雨らしい雨はこの日が初めてだったのですが、それがこの豪雨でございました。




ワタクシ自身のカメラは、宮出し後に撮影を中止して避難させたのですが、一時的に浸水状態となり使用不能に・・・

翌日には復活したものの、その日はカメラを使えず、午後から出向く予定をしていた『だんじり行事』は、取りやめにしてしまいました。




西之内町の皆さん、大変なお天気でしたが、予定通りのお披露目曳行には心意気を感じました。
この度はだんじり修復、おめでとうございます。



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