まだ祭礼本番を迎えていない新調だんじり

9月28日の衆議院解散を受けて、10月22日(日)に衆議院の総選挙が行われます。
これに伴い、生野区のだんじりが集結する生野区の区民まつり『生野まつり』が中止になりました。
開催中止を惜しむだんじりファンの声も漏れ聞こえてきますが、あくまで区民まつりは行政主催のイベントであり、突然決まった事とは言え、国政選挙の日に区民まつりを行う訳にも行かないので、これは致し方ないでしょう。
あの~、『祭礼』は中止になりませんからね!
我が国の進んで行く方向性を決める大切な選挙ですので、有権者の方は必ず投票しましょう。
さてブログ本編はこちら!
堺市・八田荘地区の、毛穴町のだんじりです!

今年、完成したピカピカの新調だんじり。
9月10日(日)に入魂式ならびにお披露目曳行が行われました。

今年の9月10日(日)と言えば、泉州地域で4台もの新調だんじりを含め、数多くの入魂式が一斉に行われた日でありまして、当ブログでもまだまだ触れたい話題はあるのですが、その中でも まだ祭礼本番を迎えていないだんじりからご紹介しようと思い、こちら毛穴町の新調だんじりでございます。

入魂式に先立ち9月3日(日)の早朝に町内へと搬入されており、この日は小屋からの出発。
あらためて小屋前で、引渡し式が執り行われました。

まずは氏神、(鈴の宮)蜂田神社へと向かいます。
さてこの毛穴町念願の新調だんじり、大工は《植山工務店》佐野和久 棟梁、彫師は《木彫前田工房》前田暁彦 師による作品。

この日は入魂式という事で、彫物を細かく撮影した写真はないのですが、平成26年に同じく堺市は鳳地区の長承寺の新調だんじりで名を馳せた前田師がさらなる飛躍を胸に取り組んだだんじりで、細部にわたり堺、および毛穴町の故事にまつわる題材が組み込まれています。

先代、先々代だんじりから引き継がれる番号持ちの『描龍仙人』をはじめ、小屋根正面の枡合に組み込まれた『百舌鳥野の由来』などもその一つ。
特に腰廻り、土呂幕三面は見応えがあり、正面に据えられた『信長公、蘇鉄の怪異を怒りたまう』は、織田信長が堺の妙國寺より蘇鉄の木を安土に持ち帰ったところ、夜な夜なその木が堺に帰りたいと泣くので、怒った信長公がその木を切りかかろうという場面。
伝説ではこの蘇鉄の木は妙國寺に返還されたとのこと。

土呂幕の中で枝葉を広げる巨大な蘇鉄の木は存在感抜群で、その葉先には目が彫られてあり、木に魂が宿っているのを表現しています。
(お写真なくてゴメンね)

入魂式後は蜂田神社から八田荘各町へとお披露目に向かいます。

各町ではそれぞれに新調だんじりを出迎え、祝賀ムードの中を毛穴町の新調だんじりは駆け抜けて行きます。
無事にお披露目曳行を終えただんじりは町内にて記念式典に移り、新調だんじりをひと目見んと訪れた多くの人たちに鑑賞されていました。

さて、今年新調完成しただんじりはみな今年の祭礼本番を無事に終えましたが、ここ毛穴町のだんじりはまだ祭礼本番を迎えておりません。
よって、この新調だんじりを見るチャンスはまだあるのであります。

こちら堺市の八田荘地区ですが、今年から祭礼日が大きく変更されまして、10月第3土日(前日の金曜日から)となりました。
土曜日が第三である事を基準としますので、今年は10月20日(金)を宵宮に、21日(土)を本宮、22日(日)を後宮として祭礼を行います。

昭和の50年代から長らく10月第1土日を祭礼日としてきたこの地区でありますが、参加者、特に曳き手となる青年団の減少などの諸問題により、祭礼関係者、神社、警察などの関係団体で度重なる協議を重ねた結果、今年からこの日程へと変更されました。
賛否両論あろうかと思いますが、地域の人達によって出された結論でありますので、それを尊重し、見守るのが我々の務めでありましょう。

堺市および泉州各地区の中で、1地区だけ飛び抜けて祭礼日を変更した事で、当日は例年以上の見物客が押し寄せる可能性も示唆されます。
見物に訪れる方はくれぐれも現場警備関係者の指示には従って頂き、安全に見物されますようお願いしておきます。

それでは毛穴町の皆さん、この度はだんじり新調完成、誠におめでとうございます。
無事に祭礼を終えられます事も重ねてありがとうお祈りしております。

今回はここまで。
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