茶屋のだんぢり漫遊録

目次

ちょいとお天気にまつわるお話




ワタクシ信濃屋が自称・お天気博士を自負している事も手伝って、当ブログでもちょこちょこお天気に関する話題には触れてきました。

今年一年を通しての、だんじり行事とお天気との関わりはまた今年を総括した内容の時に触れようと思っていましたが、ちょいと次回以降のブログの予備知識も兼ねて、今回は お天気にまつわるお話をさせて頂きます。


今年の10月のお天気について。


そう、今年の10月は雨が多かったですね。



第1週目にあたる堺市内の祭礼およひ『泉州十月祭礼』は割と天候に恵まれましたが(一時的に雨もありましたが大きな影響ナシ)、その次の週から土日たんびに雨続き

しかも朝から晩まで『止み間』なく降り続いてしまうケースが連続しました。



10月の14日・15日の土日は、ワタクシもメインで密着せねばならない地域を絡ませながら、ちょいと方々のだんじりを見て回りました。


ブログでご紹介した東大阪市は西堤のだんじりもその一つ。




しかし土曜日よりも日曜日の方が雨足は強くなり、日中から夜にかけて、広い地域で雨となりました。




しかし、それだけでは済まなかったのです。

10月13日の金曜日から降り出した雨は、土日をまるまる雨で包み込んだまま、翌日も、その翌日も降り続いたのであります。


平日に開催される各地の秋祭も、軒並み雨に祟られるという異常な事態に。




そしてその雨は次の週末にかけても降り止むどころか、なんと台風まで接近して来てしまい、より活発な雨模様となるのであります。

それが、今年一年を通して最も雨の影響を大きく受けた、10月第3週目の土日であります。


この土日は、南河内の大半の地区をはじめとして北河内の大半の地区中河内の一部、そして今年から祭礼日を変更した堺市の八田荘地区、さらに大阪市内の城東区や鶴見区など広い範囲で秋祭本番を迎える日でした。




曳行されるだんじりの台数で見てみれば、堺市内と泉州十月祭礼が重なった第1週目の土日と遜色ないぐらいのだんじりが繰り出す日でもありました。


ところが、そんな『秋祭のピークデー』とも言える10月21日・22日の土日は、前の週から降り続く雨がさらに強まる日となってしまったのです。

超大型で強い勢力を誇った『台風21号』が、南海上から近畿地方に接近するタイミングと重なったしまったこの土日は、朝から晩まで通して激しい雨が降り続くという前代未聞の天気傾向となりました。

まだ21日の土曜日に関しては、止み間こそなかったものの時間帯によっては小康状態もあり、この日はどこの地区もひとまず予定通りの祭礼を行えた様であります。


しかし、翌22日となるとお天気はさらに荒れ模様
そりゃそうです。

台風が確実に近づいて来ているのです。

ほぼ本降りの雨が絶え間なく降り続き、午後にはついに強風が暴風へと変化しました。




超大型の台風21号は、広い範囲の強風域を持っており、中心から半径500kmにも及ぶ暴風域を伴っていたのです。


この天気の悪化を受けて、やむなく祭礼を中止にする地区が相次ぎました。

特に南河内の河南町や千早赤阪村では、本当に土砂災害の危険性が高まり、祭礼どころではなくなったのです。

何よりも、身を守る行動を取らねばならない、そんな危機的状況が本当に差し迫るという事態に直面したのです。


ワタクシも長い年月だんじりに関わって来ましたが、10月に10日近くも雨が降り続く天気も異常なら、さらに加えて台風が祭礼日にやって来る事も異常だと思いました。

初めての経験です。



そんな中でも、祭礼を中止しないで最後までやり通した地区もあります。


それを良し悪しで論じるつもりはありません。
『心意気を見せつけた』・・・と称賛する声もあれば、『危機管理は大丈夫か』・・・と問いたくなる声もありましょう。

祭礼が続行できると判断したから続行した。
それは各地区、各町の判断によるところです。


しかし、実際に夜になって大和川が氾濫し、しかも山沿いではなく市街地で氾濫し、JR阪和線沿線の広い範囲で浸水被害が起こった事実などを踏まえると、どこまで祭礼を続行できるのか、またどこが引き際なのかの判断は難しいと言わざるを得ないでしょう。


被害が発生してからでは遅いのですから・・・


大阪市の城東区もあの台風の中、最後まで祭礼をやりきった地区ですが、『城東地車聯合』の中心となる鴫野という土地は、南北と東を河川に囲まれた地域で、10月22日の日曜日はどの川も水位が上昇していたと聞きます。

もし大和川の様にどこかの川が氾濫していたら?・・・と考えると、『どんな天気でも祭は中止にしない』という心意気も、ワタクシ個人は基本的には賛成ですが、それも時と場合によるのではないかと思う節もあります。




あまり『だんじりブログ』に於いて、この様な問題提起のような内容は好ましくないのは重々承知していますし、祭礼をやりきった地区を批判するつもりもありません。
あくまで当サイトユーザーの皆さんにも、だんじりと自然災害について『考える』機会となればと思い、今論じております。


さて、そのような前代未聞の気象条件に見舞われた10月21日・22日の土日も、皮肉なことに日付の変わる午前零時を回った頃から、雨が上がりました。


週明けには二週間ぶりに青空も戻ってきて、『秋の長雨』も峠を越えたかと思った矢先・・・


週の半ばに またもや台風が発生し、あろう事かまたもや土日にかけて近畿地方に接近してきたのです。


10月21日・22日の土日を祭礼を予定していて、台風接近に伴い一週間延期した地区もあるのに、『逃しはしない』とばかりに台風が追いかけてくる現実は、空の神様よっぽどお怒りなのかと思わずには居れませんでした。


そう、次回のブログは、そんな一週間延期した地区の祭礼をお届けしようと思い、その前に今年の10月の天気傾向をおさらいしておかねばならんという事で、今回はお天気の話題に触れました。



まぁ、次回の予備知識のためにそこまで論じねばならんのか?・・・ていうぐらいの内容になりましたね。


たまにはこんなブログも良いじゃないですか。


ではまた次回・・・


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