茶屋のだんぢり漫遊録

目次

宝塚だんじりパレード・リポート《後編》

 



前回は4月14日(土)に行われた『第5回・宝塚だんじりパレード』のメイン、『花のみち』パレードの様子を中心にお届けしました。



午後からは予報通りあいにくのお天気となり、夜にかけて本降りとなりましたが、早朝は快晴であり、午前中いっぱいかけてゆっくりと雲が広がって来た感じでした。


今回のブログはそんな、早朝から午前中のお話をお届けしていこうと思っております。


パレードに参加した13台のだんじりが、如何にしても会場までやって来たか・・・



この日参加する市内13台のだんじりは、各地元からの曳行もしくはトラックによる運搬にて会場までやって来るのですが、手元に入手した情報によると、曳行組のだんじりは道中あちこちで合流を繰り返しながら会場へとやって来る模様。



それはそれで、我々だんじり愛好家にとっては楽しみの一つでもある訳です。

普段の祭礼では実現しない光景が見られる訳ですからね。


この日、どこよりも早く地元を出発したのは中山寺でしたが、ワタクシ個人は、米谷東のだんじりが売布神社を出発する場面からスタートです。



米谷は東・西2台のだんじりが同じ小屋に格納されていますが、今年は東のだんじりの出番

この売布神社の参道を下って来る場面を見たかったのです。



阪急・売布神社駅の駅前道路で中山寺のだんじりと合流した米谷東のだんじりは、JR福知山線の踏切を越え、会場とは逆の東方向へ。



その先には中筋南のだんじりが待機しておりました。



面白い事に、上中筋のだんじりはトラックにて運搬なのですが、中筋南のだんじりは曳行にて会場まで向かいます。

ここで米谷、中山寺のだんじりと合流して3台に。




同じ頃、小濱のだんじりが地元の神社を出発していました。



この時間、朝の薄雲も切れて本当に快晴の青空でね。
午後から雨とか言われてるのが嘘のようで、本当にこのまま晴天が続くんじゃないかと思うぐらい、気持ちの良いお天気でした。

ワタクシ過去に何度も繰り返し申し上げていますが、『だんじり行事』というのは、お天気が良いに越した事はありません。



この小濱(小浜)の町へはずいぶん昔に一度だけ行った事があるのですが、かつては三つの街道が交差する宿場町として栄えた町で、今でも当時の面影を残す良い町並みが残っています。

そんな小濱の町の出口となる橋を渡って、会場へと向かう小濱のだんじり。




やがて先の3台と長尾通りで合流して4台に。

そのまま坂を下ると、川面南が合流して5台になります。



川面神社のすぐ横に小屋のある川面南のだんじりは、他の川面の2台とは別行動で、東方面からやって来る5台のだんじりをお出迎えです。

この5台の合流した先には、別ルートでやってきた上安倉と安倉南のだんじりが休憩中



この先は川面神社となり、川面南のだんじりが先頭に立って、川面のクネクネした村道を先導します。



最近の祭礼では、お互いの地域を越境しての交流なども盛んに行われる様になってきましたが、こうして多くのだんじりが列になって、他の地域の神社の氏地を曳行するのはなかなか見られない光景です。



それが見られる機会というのは、こうした『だんじり行事』の日ならではの事でありましょう。

だからこそ、メインのパレードの始まる前から、我々だんじり愛好家は朝から足を運んでそうした光景を見ようとするのでしょうな。



川面神社を過ぎると、いよいよ会場へと近づいて来ます。

安倉の2台を加えて7台となっただんじりの列は、宝塚駅のすぐ東側まで迫ったところで、時間調整の休憩となりました。



時間にして午前10時前
パレード開始まであと約1時間ちょいです。


そこは、トラックにて運搬されて来た上中筋、平井、口谷のだんじりもトラックから降ろされる場所。



トラック組の3台を加え10台となった一団は、JR福知山線の高架沿いにて、時間待ちです。
会場となる『花のみち』へは、すぐそこと言う場所。



さて、これら合流を繰り返して会場すぐ手前までやってきた一団とは、完全な別行動のだんじりがあります。



それがこちら、川面西、川面東のだんじり

JR宝塚駅のすぐ東にある踏切を渡り、国道176号線をまたぐと阪急宝塚駅



なんとまぁ大胆にも、宝塚の2大ターミナルを行脚するコースを曳行しながら、阪急宝塚駅の南側へと回り込んで来ました。

そこには、完全な別ルートでやって来た小林のだんじりが合流



これで、この日参加する全13台のだんじりが、会場手前でパレード本番に向けての待機につきました。

これだけの段取りを経て、メイン会場である『花のみち』でのパレードに入るのです。


その道中を、こうして順を追って見ていくと伝わると思うのですが、要するに気持ちがワクワクするんですわ。

こういうプロセスを見る事で、これから始まるパレード本番に向けての気持ちが繋がるって言うんですかね〜?




だからわざわざ早朝から足を運ぶんです。


同じようなことは今月29日(日)に行われる
『布施だんじりパレード』
にも言えるかも知れません。



『布施パレ』に於いても、一番遠方の稲田南や森河内新地の出発があり、大蓮から八尾街道沿いの合流があり、岸田堂の小屋前での手打ちがあり、それらを経て三ノ瀬公園前での全町集合があります。



会場でのパレードやパフォーマンスもモチロン見どころですが、そこに至るプロセスを見るのも、醍醐味の一つかも知れません。


29日(日)の『布施パレ』はワタクシ自身は参加者となりますので、ブログでのリポートは致しません。

よろしかったら一度、そういう場面を見て回るのも試してみては如何ですかな?




今回は『宝塚だんじりパレード』の、会場までの道中の様子をお届けしました。


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