今年の猛暑の始まりは・・・

6月の大阪北部地震に始まり、7月の西日本豪雨、そして先日の台風21号さらに北海道胆振東部地震・・・
まことに今年は日本中が自然災害の猛威にさらされています。
こういうタイミングにやれだんじりだの、やれ祭だのと言うと、毎回の様に
『こんな時に祭?それどころじゃないでしょ?』
という意見も聞かれるところですが、ワタクシから言わせれば、
『こんな時こそ祭なんだ』
と申し上げたいです。

ただ、誤解されたくないのは、本当に生活がどうしようもなく困っている時は、確かに祭どころではないし、何より一刻も早い復旧が第一ですけど、例えば現在の岸和田、ほぼ停電も復旧し、台風の爪痕も癒えてきた頃で、こうなれば、むしろいつまでも沈んでいても仕方がない と思うのです。

祭は地域のコミュニティの象徴であります。
みんなが参加して祭を楽しむという事は、一人一人が祭に参加できる喜びを分かち合いながら、またこれから前を向いて頑張っていくための活力ですから、地域や町全体を活気づけてゆくためにも、祭の果たす役割は大きいです。

今年の岸和田だんじり祭がメディアに乗って報じられれば、祭やだんじりという文化に対して理解の薄い世間からは、必ず批判が沸き起こると思うのですが、
『自分たちの生活において欠かせない、大事なことをやっているんだ』
という意識と誇りは絶対に持ち続け、胸を張って祭を行なってもらいたいと思う次第であります。
ほな、これで、終わります〜
違ぁぁーーーーう!!!
ブログ本編はここから。
今年、日本を揺るがす数々の自然災害に挟まれて忘れてしまいがちですが、今年の夏は異常なぐらいの猛暑だったのです。
特に7月の夏祭シーズン・・・
連日連夜の暑さに、完全に参ってしまいましたが、そんな猛暑の幕開けとなった日・・・
7月8日(日)に行われた『だんじり行事』を振り返ってみましょう。
こちら!

岸和田市は宮本町のだんじりでございます!
ご存知、岸城神社・不動の『宮一番』を旗印に旧市地区を疾走するだんじりであります。
平成20年に新調されただんじりで、大工は《吉為工務店》吉野寿久 棟梁、彫師は《木下彫刻工芸》木下賢治 師。
特に宮本町地元の大工棟梁・吉野 師が、わが町のために全身全霊を傾け作事しただんじりであり、《吉為》の名を後世に刻む名地車であります。

新調以来初めての大修理となったこのだんじり、修復大工はモチロン《吉為工務店》に託され、7月8日(日)に入魂式を迎えました。
岸和田の旧市地区では、6月に筋海町が入魂式を行なったのに引き継いで2回目。
奇しくも隣町同士で同じ年にだんじりの修復が行われ、今年は『岸和田駅前通商店街』が入魂式で賑わいます。

午前6時を前に町内を出発した宮本町のだんじりは、祭礼日の宮入り時と同じ様に昭和大通を逆行で下って、カンカン場を左折。
そしてこれも祭礼日と同じく、浜小学校の裏門あたりで『潮かけ』を行い、コナカラ坂へ。

この7月8日(日)の前日まで、大阪府を含む西日本一帯は、各地に甚大な被害をもたらした豪雨にさらされていました。
各地の被害の全容も掴めない中、入魂式の時間帯までこの豪雨が重なるんじゃないかと戦々恐々でありましたが・・・
7月7日(土)の深夜まで降り続いた雨は、夜明けの直前になってようやく上がりました。

残念ながら道路が乾くまでには時間が足りませんでしたが、雨上がりの夜明けを迎えた岸和田を、宮本町のだんじりが颯爽と駆け抜けます。

コナカラ坂を駆け上がり、だんじりがお城の周りに差し掛かる頃には雨雲も消え去り、清々しい青空が広がりました。
晴れた空は実に4日ぶり。
そしてキレイな虹までかかるサプライズ。

↑お城にかかる虹が見えますかぁ~?
岸城神社にて入魂式を終えただんじりは、そこからお披露目曳行へ。

長く続いた大雨の後は、連日の晴天、連日の猛暑となりました。
宮本町の入魂式は、まさにそんな季節の境界線に行われたのです。
そして、今年の夏を象徴する記録的な猛暑は、この日を境に始まったのであります。
お披露目曳行に移った宮本町のだんじりは、駅前を右折してカンカン場を遣り廻し。

再び町内へ戻って来て午前8時、無事にその曳行を終えました。
さぁ、数々の自然災害に翻弄される今年ですが、そんな時だからこそ、だんじり祭はその力を発揮します。
宮本町を含めた旧市地区22町、春木地区12町、いよいよ9月14日(金)の試験曳きを皮切りに、3日間の熱いドラマを繰り広げます。

災害に負けずに、前を向いて歩き出すためにも、『だんじり祭』でみんなが元気になりましょう!
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