茶屋のだんぢり漫遊録

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また台風!・・・

 

岸和田だんじり祭が終わり、いよいよ堺市内や泉州十月祭礼の地区全域、さらには河内地方や紀州大和におけるまで、これからどんどん『だんじりシーズン』が拡大して行くと思っていた矢先なんですが・・・




またしても台風の猛威が関西にやって来そうです。


明日9月30日(日)は、特に『泉州十月祭礼』が行われる各地区で試験曳きが予定されていましたが、またもや大型で非常に強い台風が関西に迫っております。



↑写真はあくまでイメージです


29日(土)の夕方現在、沖縄方面に位置する台風24号は、向きを東寄りに変え日本列島を縦断して行く構え。

台風は進路がまっすぐになるとスピードを増し、それに伴い勢力も増すという事で、さながらだんじりの『遣り廻し』みたいなモンなんです。

まっすぐ向いたらビャーッ!…て抜けて行くんです。




しかし、記憶に新しい台風21号の被害を思い起こすと、もう以前みたいに
『雨でも台風でも関係あらへん!
だんじり祭はどんな天気でも中止にせえへんねや!』
なんて、言ってられなくなりました。


子供からお年寄りまで、全世代が楽しむべきだんじり曳行を、自然災害の脅威が差し迫っている時に行うのは、もう昔の話と言って良いでしょう。




確かにこれまで、特に大阪は台風による被害に縁が薄かった経緯もあり、大阪全体が台風をナメている風潮がありました。

そんな幻想を木っ端微塵に打ち砕いたのが、先日の台風21号でありました。


大阪府下で、建物の屋根が飛び、看板が引きちぎられ、車がひっくり返り、街路樹や電柱がなぎ倒される・・・そんな光景が無数に発生しました。

各地区のだんじり小屋も扉が破損するなどの被害に見舞われ、秋祭シーズンを目の前にしながら、そんな気分さえもリセットされてしまう程の事態となりました。




まぁ、『平成室戸台風』とでも名付けたくなる様な、数十年に一度の台風だったと思っていたのですが、どうやら自然の猛威というものは、我々人間の浅い知識と経験など、及びもつかないのでしょう。

前回と同規模と言われる台風が、またもや、関西に接近中です。

しかも『泉州十月祭礼』の試験曳きの日に・・・




今から時を遡ること6年前・・・

奇しくも今年と同じ曜日周りの平成22年の9月30日(日)も、やはり同じく『泉州十月祭礼』の試験曳きの日でありました。


この日の午前中、泉大津市では『市制70周年』の記念行事で、市内20台のだんじりが『アルザ通り』をパレードしました。



奇しくも台風接近中という条件の中、今にも降り出しそうな曇り空のもと、午前10時までにはその記念行事を終えた泉大津市各地区でしたが、お昼を前にとうとう大粒の雨粒が落ち始めたかと思うと、瞬く間に大雨となり、くわえて暴風が吹き荒れ始めたのです。


泉州一帯が台風の暴風域に入ったとみられ、午後は全域で大荒れのお天気となりました。

そんな中でも試験曳きを強行した地区や町もあるにはありましたが、ほとんどの地区で試験曳きは中止となったのであります。





あれから6年・・・

奇しくも同じ曜日周りの今年も、9月30日(日)は、台風に見舞われる日となってしまいました。


現在のところ、各地区の正式な中止の情報などは当サイトでは正確に把握しておりませんので、どこの地区が中止とか、どこの地区は明日の何時の時点で判断するとかは申し上げられませんが、おそらく、ほとんどの地区で中止となる見込みです。




特に遠方から試験曳きを見に行く予定の方は、急激な天候の変化により道路が水没したり、また暴風によって車が横転するなどの危険があります。

交通機関の運転見合わせなどの情報は現時点ではリリースされていませんが、明日、台風の接近もしくは上陸に合わせて、交通機関がストップする可能性は十分考えられます。

そのため、現地まで行ったは良いが帰れなくなるという事態に陥りかねません。




ここはひとつ、無理なだんじり見物は控えるだけでなく、不要不急の外出は控えるとするのが安全策だと申し上げます。




仮に大きな被害がなかったとしても、それはあくまで結果論であり、災害に対して事前に備えておくのは今や必須事項となりました。

暴風が吹き荒れ、大雨が降り注ぎ、屋根瓦が落下し、トタンや樹木が飛来し、看板が飛び交う中を、どうしてだんじりが曳けますか?

暴風雨の中を無理にだんじりを曳行して、子供さんやお年寄りは参加を見合わせてもらうとしても、青年団をはじめとする参加者の身の安全を、どうやって守る事が出来るのですか?


状況をみながら・・・という選択肢もあるとは思いますが、何より安全第一を念頭に置いて、どのタイミングで中止を判断するのか、各地区年番などの運営組織、及び各町の責任者の皆さんには最良の決断を下して頂きたいと願うばかりです。




やがて訪れるであろう台風から、出来るだけ被害が最小限でおさまるよう祈りながら、今回のブログはこの辺にしておきます。

信濃屋お半悠遊!だんじり録
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