茶屋のだんぢり漫遊録

目次

平成から令和シリーズ② 〜始まりはいつも雨〜





前回、4月30日に神戸市東灘区の住吉地区にて行われた、『平成ご退位感謝奉祝祭』(←正式な名称ではなく、便宜上そう呼びます)から一夜明けまして、ついに、『令和元年5月1日』の朝を迎えました。



お天気はあいにくの雨模様。

大きく降るでもなく、霧の様な細かい雨粒が音もなく漂う中、この日に神戸市東灘区で予定されていた『令和奉祝記念巡行』は、予定通り挙行されるに至りました。



もとより、神戸市東灘区の全地区のみならず、神戸市灘区、西宮市、芦屋市、さらに宝塚市からもだんじりを招き、全45台ものだんじりを集めるという大規模な奉祝行事であり、それに向けて大勢の人や団体が準備して来た以上、そしてこれがこの日限りの行事である以上、よっぽどの豪雨とかでない限り、中止には出来ないでしょう。

可能な限り決行であります。



前日に平成への感謝祭を挙行したここ住吉地区も、霧雨漂う住吉グラウンドから午前8時に、順次出発であります。


同じように各市・各地区からも、午前7時台から8時にかけてそれぞれのだんじりが出発
そして地区ごとに合流を繰り返し、それぞれの曳行ルートを経由して一路、本山地区の山手幹線を目指します。



各地区・各町のだんじりが会場へと向かう道中、未明から早朝にかけて道路をしっとりと濡らした霧雨は上がり、ひとまず曇り空で経過してゆきました。


東明、西青木、横屋を加えた住吉地区11台の隊列は、反高橋から住吉川沿いを山手方向へと進み、JR神戸線の山側道路を下るコースで山手幹線へと出て来ました。



ひとつ山側の道路は御影地区の山手のだんじりが列をなして進むという具合。




こうして地区をまたぎ、複数の地区から多くのだんじりが集まる行事ごとの日は、会場となる場所へ向けて色んなだんじりが集まって来る道中が、ひとつの見どころとなります。

『こんだけ集まって来るんやなぁ』

という思いが、これから始まるイベントへの期待感を膨らませてくれます。




さて、そんな形で会場となる本山地区の山手幹線に集合してきた各地区のだんじり。

なんせその数、45台でありまして、すべてをお写真でご紹介するには至りませんが、ここで少し、その一部を見ていきましょうか。

特に遠方からはるばる曳行して来られた地区をご紹介してみましょう。

芦屋市・三條のだんじり。




こちらは芦屋市・濱之町のだんじり。
参加している女の子の着物が華やかですね〜。



実はこの日が曳き納めで、来月には新しく購入するだんじりの入魂式を控えています。
最後の花道として、良い記念でありましょう。

芦屋・濱之町について、詳しくはまた別の機会に。


芦屋市・精道(浜芦屋)のだんじり。




芦屋市・山之町(山芦屋)のだんじり。



兵庫県方面では、雨避けのシートがまだ普及していない地域もあり、ブルーシートや思い思いの雨避け対策をしています。


芦屋市・西之町(西芦屋)のだんじり。



普段なかなか祭礼日に足を運べないだんじりを一同に見ることが出来るのも、こうしたイベントの醍醐味のひとつ。


西宮市から、越木岩弐番のだんじり。




西宮市・越木岩壱番のだんじり。



平成29年に《大下工務店》にて新調されただんじり。
その後ろには、地元・本山地区のだんじりが続いています。


カメラアングルを変えて見ましょか。



ここからは山手幹線の真ん中から撮影したもの。


個人的に大好きな岡本のだんじりが佇んでいます。



鳴物を止めて据え置かれているだけなのに、このえも言われぬ雰囲気は何なんでしょうか?

惚れ込んでしまいます。


東灘区の東の端、深江のだんじり




おそらくこの日に参加しているだんじりの中で最大のものだと思われる田中區のだんじりが、周囲を圧倒するかの雰囲気でやって来ました。



こちらも独特のの雰囲気を醸し出しながらの曳行です。
ファンの方も多いのではないでしょうか?


さて、その田中區のだんじりが、住之江區、呉田區と並ぶあたりに停止しました。



これにて全45台のだんじりが定位置に据え置かれた事になる様です。

こうして地区の垣根を超えて、さまざまなだんじりがコラボする様子が1枚の写真に収まります。

イベントの醍醐味、ここに極まれり・・・といったところではないでしょうか?




さて、これにて午前中の曳行は終了で、だんじりは記念式典を挟んで午後の曳行時間まで据え置かれます。

見物客との規制線も一旦解除され、自由にだんじりを見学できる時間帯となりました。




まだまだご紹介したいお写真もありますので、この続き、午後の様子は次回に・・・。


信濃屋お半悠遊!だんじり録
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