茶屋のだんぢり漫遊録

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地車シーズン到来

令和五年四月二日
岸和田市箕土路町御披露目曳行



この地車は、平成15年に植山工務店にて製作。
彫物は、木彫岸田こと岸田恭司師
師の彫物は定評がありファンも多く、新調当時この地車が大変話題を呼んだ事でも知られております。

今回の修復では主に枡合上段の彫刻の彫り替えや、飾りを新調されております。



さて、地車の彫物図柄は主に戦国時代の戦記物や神話伝説から得られる事が多いのですが、江戸時代に政権を握っていた徳川幕府からは、正に敵であった豊臣方を彫刻に用いる事はご法度でした。

時は変わって大政奉還後の明治以降、流石太閤さんお膝元の大阪、主に太閤記が人気となり、地車彫刻にも多く用いられる事となりました。
大坂夏の陣や冬の陣は、とても多くの地車彫刻に用いられております。

そんな中にありながら、珍しくこの箕土路町地車の彫物図柄は「織田信長一代記」で統一。



土呂幕正面には、明智光秀の謀反により本能寺で無念にも命を落とす織田信長のまさに危機迫る情景が、地車彫刻界の第一人者、岸田恭司師の手により見事に再現されておられます。



なるほど

今回の修復の際に新調された纏は、正に織田信長の兜そのもの



更に本来は町名を表記する町名旗には、織田信長の言葉として名高い「天下布武」が、地車彫刻表記と同じく泉田氏の書体で大きく書かれております。



地車本体だけでなく、纏や飾り、襷に至るまで箕土路町の祭りそのものを織田信長に統一する拘りが伝わってきました。

さて、今シーズン最初の泉州での地車曳行とあって、箕土路町から久米田駅にかけて大変な人だかりで溢れかえっておりました。



昨年の池尻町入魂式より人手が多く感じたのは、やはり疫病の自粛から解放され、ようやく堂々とマスクを外して春の陽気の地車曳行を楽しまれている印象。

いやぁ、祭りって、本当に良いですね(^^)
やっと待ちに待った日常が返ってきてくれた事に心より感謝します。



あ、私事ではありますが、この日は私の誕生日でした笑

多くの皆様に御祝いして貰い、この場を借りて深く御礼申し上げます。

皆様へ感謝(╹◡╹)

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