茶屋のだんぢり漫遊録

目次

今年最初の新調地車・・・・

えぶりばぁでぃー、ごきげんいかがぁ~、だん馬鹿です。

今日の『だんじり通信』は本題に入る前に緊急告知を一発!
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ほなら、いよいよお待ちかね、今日の本題に移りまひょ。
今日の「だん通」は、大阪市城東区今福北之町(北庄)の新調地車をご紹介しましょう。

去る5月24日(日)、今年の新調地車の一発目、今福北之町の入魂式・御披露目曳行がおこなわれました。残念ながら、当日、私「だん馬鹿」は他の撮影のため足を運ぶことができませんでしたが、「どっこい、前日の町内搬入には見に行っちゃあぁ~る!」てなわけで、書きまっせぇ~!

入魂式前日の11時を少しまわった頃、大阪市平野区喜連の《河合工務店》より回送車に積み込まれた真新しい地車が町内に到着。
さっそく回送車から下ろされ、河合工務店の職人さんの手で箱棟が取り付けられました。
今か今かと待ちこがれていた町の方々の安堵の表情と嬉びに満ちあふれた笑顔。所こそ違えども、同じく地車に携わる私にとっても感慨深いものが・・・・。

今福北1

この地車、形態は『大阪型』地車。新調や改修により、大きな化粧枡やド派手な彫物の施された地車の多い昨今、「あっ、これがほんまの大阪型や!」と言うにふさわしい地車。製作にあたったのは喜連の《河合工務店》。今福北之町の新調地車は町の意向により、先代地車の形態や大きさを受け継ぎ製作されたもの。河合伸一 棟梁は「町の方々にとって愛着ある先代地車の雰囲気をくずすことなく、製作するのに苦心した」と私に語ってくれました。
彫物・飾金具は(株)御堂製作所が担当。鬼板・車板をはじめ多くの彫物図柄も先代の物を継承。ただ、見送りの三枚板は、江戸期に製作された上地車に施されている「火燈窓」タイプのものに。新しい地車の中にも、古き良き時代の意匠を取り入れたことも、なかなかグッドアイディア!

今福北2

回送車から下ろされたその場所で、数時間駐め置かれ、当日一目見ようと駆けつけた人たちに御披露目された後、地車囃子にあわせ、本番さながらに大阪の下町風情の残る今福の町内を曳行。無事、氏神さまの今福皇大神宮横の地車小屋に納められました。

今福北3

今福北之町(北庄)新調地車 主な彫物図柄
大屋根鬼板(正面) 龍
大屋根鬼板(後)  漢の高祖、龍退治
大屋根拝懸魚(正面) 鳳凰
大屋根拝懸魚(後) 雲
大屋根隣懸魚(正面) 龍馬
大屋根車板 龍
大屋根枡合(左右とも) 麒麟
小屋根鬼板 唐獅子
小屋根拝懸魚 唐子を掴む鷲
小屋根隣懸魚 飛龍
小屋根車板 牡丹に唐獅子
小屋根枡合(左右とも) 鳳凰
勾欄合 二十四孝
脇障子(左右とも) 猩々
見送り(後正面) 王子喬と費張房
見送り(右) 蝦蟇仙人と鉄拐仙人
見送り(左) 琴高仙人と廬傲仙人
隅障子(左右とも) 牡丹に唐獅子
土呂幕(正面) 牡丹に唐獅子
土呂幕(左右とも) 麒麟
土呂幕(後) 牡丹に親子唐獅子
台木 波に鯉

今福北4

※見送り(後正面)の「費張房」は女性に見立てて細工


ところで先代地車ですが、江戸末期に製作されたもので、製作大工は不明ですが、彫物師は相野藤七と言われています。昭和23年には改修され、彫物も付け足されたそうです。新調にともない解体され、彫物は地車小屋に飾られていました。

古き良き時代の先代地車を継承し製作された今福北之町の地車。町の宝として、先代同様、末永く曳行されますように・・・・。

近日、「入魂式・イベント特集」にて、ムービー・写真を配信する予定です! 乞う御期待!!
信濃屋お半だんじり通信
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