茶屋のだんぢり漫遊録

目次

遅くなってしまいましたが、河内長野市片添の入魂式です・・・・

毎度、だん馬鹿です。

うっとうしい天気が続いていますが、ユーザーの皆さんはいかがお過ごしでしょうか?
6月下旬から始まった、各地の夏祭りもいよいよ今週末がクライマックス。
残るは、大阪市生野区清見原神社、同市西淀川区野里住吉神社、、同市東成区深江稲荷神社、尼崎市貴布禰神社など。
その他にも、『吹田まつり』や『東成区民まつり』などでも地車が見られます。
「夏の地車曳行も、まだまだ見足らんぞぉ~」と言う方は、是非とも見に行っとくれやす・・・・!!

さて今日の「だんじり通信」は、去る5月24日(日)に片添の入魂式・御披露目曳行がおこなわれた、河内長野市三日市地区 片添の地車について書いてみたいと思います。

今回の入魂式・御披露目曳行は、先代地車の老朽化のための地車の買い替えに伴うもの。
縁あって、地車の新調に伴い売りに出されていた和泉市信太・幸地区 上代町の地車を、昨年購入することが決定。
昨年10月26日(日)に上代町の昇魂式・お別れ曳行後に片添町に引き渡され、岸和田市畑町の《井上工務店》にて修理・一部改修がおこなわれ、入魂式に先立つ4月26日(日)には修理も完成し町内に搬入されていました。

片添1

上代町より購入された地車は昭和62年に新調されたもので、製作大工は《池内工務店》、彫物は井波の中山慶春、十場裕次郎 師の手によるもの。
この地車は『岸和田型』と『堺・住吉』方の様式を組み合わせた『折衷型』上地車。見送り部分は、ジオラマのように立体的に細工されています。

片添2

当日は、午前中に赤坂上之宮神社に宮入り。町内を曳行し式典開場へ移動。
午後からは三日市の地区内を御披露目曳行。各町との顔合わせも・・・・。
3時すぎには南海三日市町駅の東側ロータリーで、豪快な「ぶんまわし」も披露。見学者や通行人からも盛大な拍手が沸き起こっていました。

片添3

その後、町内に向け曳行。5時をまわる頃まで曳行されていました。

入魂式のムービーを見る

入魂式の写真を見る

【片添地車の主な彫物図柄】
大屋根 鬼板(前後)…獅噛み
大屋根 懸魚(正面)… 鳳凰
大屋根 隣懸魚(左右)… 鶴
大屋根 車板(枡合と一対)…素盞嗚尊、八岐大蛇退治
大屋根 枡合(左右)…牡丹に唐獅子
小屋根 鬼板…獅噛み
小屋根 懸魚…鷲に猿
小屋根 隣懸魚…鶴
小屋根 車板…加藤清正、虎退治
小屋根 枡合(左右)…牡丹に唐獅子
柱巻き(左右)…龍
見送り…大坂夏の陣
土呂幕(正面)…高砂
土呂幕(左右)…牡丹に唐獅子
土呂幕(後正面)…桃源郷
幟台…竹に虎

片添5

さて、片添町の先代地車は江戸末期から明治初期に製作されたと考察できる『板勾欄出人形式住吉型』地車。
製作大工は不詳ですが、彫物は堺の《彫又》一門の作。

片添4

昨年11月30日(日)に昇魂式・お別れ曳行がおこなわれ、和歌山県橋本市柏原(かせばら)に売却。
9月中旬には入魂式・御披露目曳行がおこなわれる予定です。

先代地車の昇魂式のムービーを見る

先代地車の昇魂式の写真を見る
信濃屋お半だんじり通信
<<前の記事 次の記事>>